曲線 $y = x^2$ の $0 \leq x \leq 1$ における曲線の長さ $L$ を求める問題です。

解析学曲線の長さ積分置換積分双曲線関数
2025/5/25

1. 問題の内容

曲線 y=x2y = x^20x10 \leq x \leq 1 における曲線の長さ LL を求める問題です。

2. 解き方の手順

曲線の長さの公式を使います。
y=f(x)y = f(x)axba \leq x \leq b における曲線の長さ LL は、
L=ab1+(f(x))2dxL = \int_a^b \sqrt{1 + (f'(x))^2} dx
で求められます。
今回の問題では、y=x2y = x^2 なので、f(x)=x2f(x) = x^2 です。
まず、f(x)f'(x) を求めます。
f(x)=2xf'(x) = 2x
次に、(f(x))2(f'(x))^2 を計算します。
(f(x))2=(2x)2=4x2(f'(x))^2 = (2x)^2 = 4x^2
次に、1+(f(x))21 + (f'(x))^2 を計算します。
1+(f(x))2=1+4x21 + (f'(x))^2 = 1 + 4x^2
したがって、曲線の長さ LL は、
L=011+4x2dxL = \int_0^1 \sqrt{1 + 4x^2} dx
となります。
ここで、2x=sinhu2x = \sinh u と置換します。すると、x=12sinhux = \frac{1}{2}\sinh u となり、dx=12coshududx = \frac{1}{2}\cosh u du です。
また、x=0x=0 のとき、u=0u=0 であり、x=1x=1 のとき、u=sinh12u=\sinh^{-1}2 です。
したがって、
L=0sinh121+sinh2u12coshuduL = \int_0^{\sinh^{-1}2} \sqrt{1 + \sinh^2 u} \cdot \frac{1}{2} \cosh u du
L=120sinh12cosh2uduL = \frac{1}{2} \int_0^{\sinh^{-1}2} \cosh^2 u du
cosh2u=1+cosh2u2\cosh^2 u = \frac{1 + \cosh 2u}{2} なので、
L=120sinh121+cosh2u2duL = \frac{1}{2} \int_0^{\sinh^{-1}2} \frac{1 + \cosh 2u}{2} du
L=140sinh12(1+cosh2u)duL = \frac{1}{4} \int_0^{\sinh^{-1}2} (1 + \cosh 2u) du
L=14[u+12sinh2u]0sinh12L = \frac{1}{4} [u + \frac{1}{2}\sinh 2u]_0^{\sinh^{-1}2}
sinh2u=2sinhucoshu\sinh 2u = 2\sinh u \cosh u なので、
L=14[u+sinhucoshu]0sinh12L = \frac{1}{4} [u + \sinh u \cosh u]_0^{\sinh^{-1}2}
u=sinh12u = \sinh^{-1}2 のとき、sinhu=2\sinh u = 2 であり、coshu=1+sinh2u=1+4=5\cosh u = \sqrt{1 + \sinh^2 u} = \sqrt{1+4} = \sqrt{5} です。
L=14[sinh12+25]L = \frac{1}{4} [\sinh^{-1}2 + 2\sqrt{5}]
L=14sinh12+52L = \frac{1}{4} \sinh^{-1}2 + \frac{\sqrt{5}}{2}
sinh1x=ln(x+x2+1)\sinh^{-1} x = \ln (x + \sqrt{x^2+1}) より
sinh12=ln(2+5)\sinh^{-1} 2 = \ln (2+\sqrt{5})
L=14ln(2+5)+52L = \frac{1}{4} \ln (2+\sqrt{5}) + \frac{\sqrt{5}}{2}

3. 最終的な答え

L=14ln(2+5)+52L = \frac{1}{4} \ln(2 + \sqrt{5}) + \frac{\sqrt{5}}{2}

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