$a$ を正の定数とする。曲線 $y = a\cos x$($0 \le x \le \frac{\pi}{2}$)と曲線 $y = \sin x$ と $y$ 軸で囲まれた部分の面積が 1 のとき、$a$ の値を求めよ。

解析学積分三角関数面積
2025/3/25

1. 問題の内容

aa を正の定数とする。曲線 y=acosxy = a\cos x0xπ20 \le x \le \frac{\pi}{2})と曲線 y=sinxy = \sin xyy 軸で囲まれた部分の面積が 1 のとき、aa の値を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、y=acosxy = a\cos xy=sinxy = \sin x の交点の xx 座標を求めます。
acosx=sinxa\cos x = \sin x より、a=sinxcosx=tanxa = \frac{\sin x}{\cos x} = \tan x となります。したがって、交点の xx 座標を α\alpha とすると、tanα=a\tan \alpha = a です。
0xπ20 \le x \le \frac{\pi}{2} において、0a0 \le a なので、0απ20 \le \alpha \le \frac{\pi}{2} となります。
y=acosxy = a\cos xy=sinxy = \sin xyy 軸で囲まれた部分の面積は、0xα0 \le x \le \alpha では y=acosxy = a\cos xy=sinxy = \sin x より上にあるので、積分で表すと、
0α(acosxsinx)dx=1\int_0^\alpha (a\cos x - \sin x) dx = 1
となります。
積分を実行すると、
[asinx+cosx]0α=(asinα+cosα)(asin0+cos0)=1[a\sin x + \cos x]_0^\alpha = (a\sin \alpha + \cos \alpha) - (a\sin 0 + \cos 0) = 1
asinα+cosα1=1a\sin \alpha + \cos \alpha - 1 = 1
asinα+cosα=2a\sin \alpha + \cos \alpha = 2
となります。
tanα=a\tan \alpha = a より、sinα=a1+a2\sin \alpha = \frac{a}{\sqrt{1+a^2}}cosα=11+a2\cos \alpha = \frac{1}{\sqrt{1+a^2}} であるから、これらを代入すると、
aa1+a2+11+a2=2a \cdot \frac{a}{\sqrt{1+a^2}} + \frac{1}{\sqrt{1+a^2}} = 2
a2+11+a2=2\frac{a^2+1}{\sqrt{1+a^2}} = 2
1+a2=2\sqrt{1+a^2} = 2
1+a2=41+a^2 = 4
a2=3a^2 = 3
a=±3a = \pm \sqrt{3}
ここで、aa は正の定数なので、a=3a = \sqrt{3} となります。

3. 最終的な答え

a=3a = \sqrt{3}

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