(1) 実数 $a, b, c$ が $\frac{b+c+4}{a+2} = \frac{c+a+4}{b+2} = \frac{a+b+4}{c+2}$ を満たすとき、この式の値を求める。 (2) $a > 0, b > 0$ のとき、 $(a+\frac{1}{b})(b+\frac{4}{a})$ の最小値を求める。

代数学不等式相加相乗平均式の値
2025/5/25

1. 問題の内容

(1) 実数 a,b,ca, b, cb+c+4a+2=c+a+4b+2=a+b+4c+2\frac{b+c+4}{a+2} = \frac{c+a+4}{b+2} = \frac{a+b+4}{c+2} を満たすとき、この式の値を求める。
(2) a>0,b>0a > 0, b > 0 のとき、 (a+1b)(b+4a)(a+\frac{1}{b})(b+\frac{4}{a}) の最小値を求める。

2. 解き方の手順

(1)
b+c+4a+2=c+a+4b+2=a+b+4c+2=k\frac{b+c+4}{a+2} = \frac{c+a+4}{b+2} = \frac{a+b+4}{c+2} = k とおく。
すると、以下の式が成り立つ。
b+c+4=k(a+2)b+c+4 = k(a+2)
c+a+4=k(b+2)c+a+4 = k(b+2)
a+b+4=k(c+2)a+b+4 = k(c+2)
これらの式を全て足し合わせると、
2(a+b+c)+12=k(a+b+c+6)2(a+b+c) + 12 = k(a+b+c+6)
2(a+b+c)+12=k(a+b+c)+6k2(a+b+c) + 12 = k(a+b+c) + 6k
(2k)(a+b+c)=6k12(2-k)(a+b+c) = 6k - 12
(2k)(a+b+c)=6(k2)(2-k)(a+b+c) = 6(k-2)
もし k2k \neq 2 ならば、a+b+c=6(k2)2k=6a+b+c = \frac{6(k-2)}{2-k} = -6 となる。
このとき、
b+c+4=k(a+2)b+c+4 = k(a+2) より、b+c=k(a+2)4b+c = k(a+2) - 4 であるから、
a+b+c=a+k(a+2)4=6a+b+c = a + k(a+2) - 4 = -6
a+ka+2k4=6a + ka + 2k - 4 = -6
(1+k)a=2k2(1+k)a = -2k - 2
(1+k)a=2(k+1)(1+k)a = -2(k+1)
もし k1k \neq -1 ならば、a=2a = -2 となる。同様に b=2,c=2b = -2, c = -2 となる。
a+b+c=6a+b+c = -6 より、 2+(2)+(2)=6-2 + (-2) + (-2) = -6 となり、矛盾はない。
このとき、k=b+c+4a+2=2+(2)+42+2k = \frac{b+c+4}{a+2} = \frac{-2+(-2)+4}{-2+2} となり、これは定義されない。
したがって、k=2k=2 である。
a+b+c=6a+b+c = -6 の場合を除くため、k=2k = 2 である。
b+c+4a+2=c+a+4b+2=a+b+4c+2=2\frac{b+c+4}{a+2} = \frac{c+a+4}{b+2} = \frac{a+b+4}{c+2} = 2
よって、式の値は2。
(2)
(a+1b)(b+4a)=ab+4+1+4ab=ab+4ab+5(a+\frac{1}{b})(b+\frac{4}{a}) = ab + 4 + 1 + \frac{4}{ab} = ab + \frac{4}{ab} + 5
相加相乗平均の関係より、ab+4ab2ab4ab=24=4ab + \frac{4}{ab} \ge 2\sqrt{ab \cdot \frac{4}{ab}} = 2\sqrt{4} = 4
等号成立は ab=4abab = \frac{4}{ab} のとき、つまり ab=2ab = 2 のとき。
したがって、(a+1b)(b+4a)4+5=9(a+\frac{1}{b})(b+\frac{4}{a}) \ge 4 + 5 = 9
最小値は9。

3. 最終的な答え

(1) 2
(2) 9

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