(1) 3次方程式 $x^3 = 1$ を解き、1の3乗根のうち実数であるものを求め、虚数の1つを $\omega$ とするとき、$\omega^3$ と $\omega^2 + \omega + 1$ の値を求める。 (2) 多項式 $P(x) = x^3 + ax^2 - 1$ を $x-2$ で割った余りが -5 であるとき、定数 $a$ の値を求める。

代数学3次方程式複素数因数分解剰余の定理多項式
2025/5/25

1. 問題の内容

(1) 3次方程式 x3=1x^3 = 1 を解き、1の3乗根のうち実数であるものを求め、虚数の1つを ω\omega とするとき、ω3\omega^3ω2+ω+1\omega^2 + \omega + 1 の値を求める。
(2) 多項式 P(x)=x3+ax21P(x) = x^3 + ax^2 - 1x2x-2 で割った余りが -5 であるとき、定数 aa の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) x3=1x^3 = 1 を解く。
x31=0x^3 - 1 = 0 と変形し、因数分解すると (x1)(x2+x+1)=0(x-1)(x^2 + x + 1) = 0
したがって、x=1x = 1 または x2+x+1=0x^2 + x + 1 = 0
x2+x+1=0x^2 + x + 1 = 0 を解の公式で解くと、
x=1±124(1)(1)2(1)=1±32=1±i32x = \frac{-1 \pm \sqrt{1^2 - 4(1)(1)}}{2(1)} = \frac{-1 \pm \sqrt{-3}}{2} = \frac{-1 \pm i\sqrt{3}}{2}
よって、x=1,1+i32,1i32x = 1, \frac{-1 + i\sqrt{3}}{2}, \frac{-1 - i\sqrt{3}}{2}
1の3乗根のうち実数であるものは 1。
1の3乗根のうち、虚数であるものの1つを ω\omega とすると、ω=1+i32\omega = \frac{-1 + i\sqrt{3}}{2} または ω=1i32\omega = \frac{-1 - i\sqrt{3}}{2}
ω3=1\omega^3 = 1
ω\omegax2+x+1=0x^2 + x + 1 = 0 の解であるから、ω2+ω+1=0\omega^2 + \omega + 1 = 0
(2) P(x)=x3+ax21P(x) = x^3 + ax^2 - 1x2x-2 で割った余りが -5 であるから、剰余の定理より P(2)=5P(2) = -5
P(2)=23+a(22)1=8+4a1=4a+7P(2) = 2^3 + a(2^2) - 1 = 8 + 4a - 1 = 4a + 7
したがって、4a+7=54a + 7 = -5
4a=124a = -12
a=3a = -3

3. 最終的な答え

(1) x=1,1+i32,1i32x = 1, \frac{-1 + i\sqrt{3}}{2}, \frac{-1 - i\sqrt{3}}{2}
1の3乗根のうち、実数であるものは 1。
ω3=1\omega^3 = 1 であり、ω2+ω+1=0\omega^2 + \omega + 1 = 0 が成り立つ。
(2) a=3a = -3

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