逆需要関数 $P(Q) = 100 - Q$ のもとで、独占市場、クールノーモデルの寡占市場、完全競争市場の3つの市場均衡における価格 ($P^M$, $P^C$, $P^*$) と数量 ($Q^M$, $Q^C$, $Q^*$) の大小関係を比較する問題です。各企業の単位あたり生産コストは10で一定です。
2025/5/26
## Q1 の回答
1. 問題の内容
逆需要関数 のもとで、独占市場、クールノーモデルの寡占市場、完全競争市場の3つの市場均衡における価格 (, , ) と数量 (, , ) の大小関係を比較する問題です。各企業の単位あたり生産コストは10で一定です。
2. 解き方の手順
各市場の均衡価格と数量を計算します。
* **完全競争市場**:
価格 = 限界費用 (MC) となるので、。
逆需要関数より、 となるので、。
したがって、、。
* **独占市場**:
収入 。
限界収入 。
利潤最大化条件 より、 となるので、、 。
価格は 。
したがって、、。
* **クールノーモデルの寡占市場**:
企業1の生産量を、企業2の生産量をとする。全体の生産量は 。
企業1の利潤は 。
利潤最大化の1階条件は 。
同様に、企業2の反応関数は 。
これを解くと、 。
したがって、。
価格は 。
したがって、、。
以上の結果から、
となる。
3. 最終的な答え
かつ
## Q2 の回答
1. 問題の内容
独占市場と完全競争市場の2つの市場における、消費者余剰、生産者余剰、総余剰の大小関係を比較する問題です。
2. 解き方の手順
各市場における余剰を計算します。
* **完全競争市場**:
消費者余剰 。
生産者余剰 。
総余剰 。
* **独占市場**:
消費者余剰 。
生産者余剰 。
総余剰 。
したがって、消費者余剰、総余剰においては、独占市場の値は完全競争市場の値を下回る。生産者余剰については、独占市場の値は完全競争市場の値を上回る。
3. 最終的な答え
消費者余剰と総余剰については、独占市場の値は完全競争市場の値を下回る。生産者余剰については、独占市場の値は完全競争市場の値を上回る。
## Q3 の回答
1. 問題の内容
死荷重 (DWL) について、どの市場で発生するか、またその大小関係について述べる問題です。
2. 解き方の手順
死荷重は、市場の効率性が損なわれる場合に発生します。これは、独占市場や寡占市場において、生産量が効率的な水準よりも低く抑えられるために発生します。完全競争市場では、資源配分が効率的であるため、死荷重は発生しません。
3. 最終的な答え
独占市場と寡占市場クールノーモデルで発生し、完全競争市場では発生しない。