円板 $x^2 + (y-2)^2 \le 1$ を $x$軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を求めます。ただし、パップス・ギュルダンの定理は使用しません。

解析学積分回転体の体積定積分
2025/3/25

1. 問題の内容

円板 x2+(y2)21x^2 + (y-2)^2 \le 1xx軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を求めます。ただし、パップス・ギュルダンの定理は使用しません。

2. 解き方の手順

円板を xx 軸の周りに回転させた回転体の体積は、積分を用いて求めることができます。
まず、x2+(y2)2=1x^2 + (y-2)^2 = 1yy について解きます。
(y2)2=1x2(y-2)^2 = 1 - x^2
y2=±1x2y-2 = \pm \sqrt{1-x^2}
y=2±1x2y = 2 \pm \sqrt{1-x^2}
したがって、
y1=2+1x2y_1 = 2 + \sqrt{1-x^2}
y2=21x2y_2 = 2 - \sqrt{1-x^2}
ここで、xx の範囲は 1x1-1 \le x \le 1 となります。
回転体の体積 VV は、以下の式で計算できます。
V=π11(y12y22)dxV = \pi \int_{-1}^{1} (y_1^2 - y_2^2) dx
y12=(2+1x2)2=4+41x2+(1x2)y_1^2 = (2 + \sqrt{1-x^2})^2 = 4 + 4\sqrt{1-x^2} + (1-x^2)
y22=(21x2)2=441x2+(1x2)y_2^2 = (2 - \sqrt{1-x^2})^2 = 4 - 4\sqrt{1-x^2} + (1-x^2)
y12y22=(4+41x2+(1x2))(441x2+(1x2))=81x2y_1^2 - y_2^2 = (4 + 4\sqrt{1-x^2} + (1-x^2)) - (4 - 4\sqrt{1-x^2} + (1-x^2)) = 8\sqrt{1-x^2}
V=π1181x2dx=8π111x2dxV = \pi \int_{-1}^{1} 8\sqrt{1-x^2} dx = 8\pi \int_{-1}^{1} \sqrt{1-x^2} dx
ここで、111x2dx\int_{-1}^{1} \sqrt{1-x^2} dx は、半径1の半円の面積を表します。半円の面積は 12πr2\frac{1}{2} \pi r^2 であり、r=1r=1 なので、12π(1)2=π2\frac{1}{2} \pi (1)^2 = \frac{\pi}{2} となります。
V=8ππ2=4π2V = 8\pi \cdot \frac{\pi}{2} = 4\pi^2

3. 最終的な答え

4π24\pi^2

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