問題は、1桁の正の整数を係数とする2次関数 $F(x) = ax^2 - bx + c$ と $G(x) = px^2 - qx + r$ が与えられ、以下の条件を満たすとき、それぞれの問いに答える問題です。 (i) $F(1) = F(2) = G(3) = 0$ (ii) $a, b, c$ はすべて異なり、2以上の公約数をもたない (iii) $p, q, r$ はすべて異なり、2以上の公約数をもたない (1) $F(x)$ を求めよ。 (2) $G(x)$ は何通りあるか。また、定数項が最大の $G(x)$ を求めよ。 (3) $y = G(x)$ のグラフで頂点のy座標が最小の $G(x)$ を求めよ。 (4) 不等式 $G(x) < F(x)$ の解が $(42) - \sqrt{(43)} < x < (42) + \sqrt{(43)}$ となるのは、$G(x)$ がどのようなときか求めよ。

代数学二次関数二次方程式因数分解関数の決定不等式
2025/5/27

1. 問題の内容

問題は、1桁の正の整数を係数とする2次関数 F(x)=ax2bx+cF(x) = ax^2 - bx + cG(x)=px2qx+rG(x) = px^2 - qx + r が与えられ、以下の条件を満たすとき、それぞれの問いに答える問題です。
(i) F(1)=F(2)=G(3)=0F(1) = F(2) = G(3) = 0
(ii) a,b,ca, b, c はすべて異なり、2以上の公約数をもたない
(iii) p,q,rp, q, r はすべて異なり、2以上の公約数をもたない
(1) F(x)F(x) を求めよ。
(2) G(x)G(x) は何通りあるか。また、定数項が最大の G(x)G(x) を求めよ。
(3) y=G(x)y = G(x) のグラフで頂点のy座標が最小の G(x)G(x) を求めよ。
(4) 不等式 G(x)<F(x)G(x) < F(x) の解が (42)(43)<x<(42)+(43)(42) - \sqrt{(43)} < x < (42) + \sqrt{(43)} となるのは、G(x)G(x) がどのようなときか求めよ。

2. 解き方の手順

(1) F(1)=ab+c=0F(1) = a - b + c = 0 かつ F(2)=4a2b+c=0F(2) = 4a - 2b + c = 0
2つの式を引き算すると 3ab=03a - b = 0 より b=3ab = 3a
a3a+c=0a - 3a + c = 0 より c=2ac = 2a
a,b,ca, b, c は全て異なり、2以上の公約数を持たないため、a=1,b=3,c=2a=1, b=3, c=2 が適切。
よって、F(x)=x23x+2F(x) = x^2 - 3x + 2
(2) G(3)=9p3q+r=0G(3) = 9p - 3q + r = 0 より r=3q9pr = 3q - 9p
p,q,rp, q, r は全て異なり、2以上の公約数を持たない。
1p,q,r91 \le p, q, r \le 9 を満たす必要がある。
r=3(q3p)r = 3(q-3p) なので、rr は3の倍数。
q>3pq > 3p が必要。q=4,5,6,7,8,9q = 4, 5, 6, 7, 8, 9 の場合を考えると、
- p=1p=1 のとき q=4,5,7,8q=4,5,7,8 で、r=3,6r=3,6 が得られる。
- p=2p=2 のとき q=7,8,9q=7,8,9 で、r=3,6r=3,6 が得られる。
(i) p=1p=1 のとき
- q=4q=4 ならば r=3r=3. よって G(x)=x24x+3G(x) = x^2 - 4x + 3
- q=5q=5 ならば r=6r=6. よって G(x)=x25x+6G(x) = x^2 - 5x + 6
- q=7q=7 ならば r=12r=12 で不適。
- q=8q=8 ならば r=15r=15 で不適。
(ii) p=2p=2 のとき
- q=7q=7 ならば r=3r=3. よって G(x)=2x27x+3G(x) = 2x^2 - 7x + 3
- q=8q=8 ならば r=6r=6. よって G(x)=2x28x+6G(x) = 2x^2 - 8x + 6
- q=9q=9 ならば r=9r=9 となり、qqrrが異なるという条件に反する。
これらの条件を満たすのは、G(x)=x24x+3G(x) = x^2 - 4x + 3, G(x)=x25x+6G(x) = x^2 - 5x + 6, G(x)=2x27x+3G(x) = 2x^2 - 7x + 3, G(x)=2x28x+6G(x) = 2x^2 - 8x + 6 の4通り。
定数項が最大のものは G(x)=x25x+6G(x) = x^2 - 5x + 6 または G(x)=2x28x+6G(x) = 2x^2 - 8x + 6G(x)=2x28x+6G(x)=2x^2-8x+6
(3) G(x)=px2qx+rG(x)=px^2-qx+r の頂点のy座標は y=q24pr4py=-\frac{q^2-4pr}{4p}. 頂点のy座標が最小になるということは、q24prq^2-4pr が最大になるということ。
G(x)=x24x+3G(x)=x^2-4x+3, y=16124=1y=-\frac{16-12}{4}=-1
G(x)=x25x+6G(x)=x^2-5x+6, y=25244=14y=-\frac{25-24}{4}=-\frac{1}{4}
G(x)=2x27x+3G(x)=2x^2-7x+3, y=49248=258y=-\frac{49-24}{8}=-\frac{25}{8}
G(x)=2x28x+6G(x)=2x^2-8x+6, y=64488=2y=-\frac{64-48}{8}=-2
G(x)=2x28x+6G(x) = 2x^2 - 8x + 6 のとき頂点のy座標が最小。
(4) G(x)<F(x)G(x) < F(x) の解が (42)(43)<x<(42)+(43)(42) - \sqrt{(43)} < x < (42) + \sqrt{(43)} となる。
F(x)=x23x+2F(x) = x^2 - 3x + 2
G(x)=px2qx+rG(x) = px^2 - qx + r
F(x)G(x)=(1p)x2(3q)x+(2r)>0F(x) - G(x) = (1-p)x^2 - (3-q)x + (2-r) > 0
解の形から、1p<01-p < 0, つまり p>1p>1.
p=2p=2 のとき、F(x)G(x)=x2(3q)x+(2r)>0F(x)-G(x) = -x^2-(3-q)x+(2-r)>0
x2+(3q)x+(r2)<0x^2+(3-q)x+(r-2)<0
解が (42)(43)<x<(42)+(43)(42) - \sqrt{(43)} < x < (42) + \sqrt{(43)} であるので、解の和が 2(42)2*(42)、解の積が (42)2(43)(42)^2 - (43)
解の和: (3q)=2(42)-(3-q) = 2 * (42)
解の積: r2=(42)2(43)r-2 = (42)^2 - (43)
G(x)=2x27x+3G(x)=2x^2-7x+3 のとき、
x24x+1<0x^2-4x+1<0 を解くと、 23<x<2+32-\sqrt{3} < x < 2+\sqrt{3} となるので、42=242=2, 43=343=3.
このとき、G(x)=2x27x+3G(x)=2x^2-7x+3

3. 最終的な答え

(1) F(x)=x23x+2F(x) = x^2 - 3x + 2
(2) 4通り。G(x)=2x28x+6G(x) = 2x^2 - 8x + 6
(3) G(x)=2x28x+6G(x) = 2x^2 - 8x + 6
(4) G(x)=2x27x+3G(x) = 2x^2 - 7x + 3

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