実数全体で定義された微分可能な関数 $f(x)$ が、$f(x)f'(x) = e^{2x} - e^{-2x}$ を満たし、$f(x)$ の最小値が2であるとする。 (1) $e^{2x} - e^{-2x}$ の不定積分を求める。 (2) 関数 $f(x)$ を求める。

1. 問題の内容

実数全体で定義された微分可能な関数 $f(x)$ が、$f(x)f'(x) = e^{2x} - e^{-2x}$ を満たし、$f(x)$ の最小値が2であるとする。

(1) $e^{2x} - e^{-2x}$ の不定積分を求める。

(2) 関数 $f(x)$ を求める。

2. 解き方の手順

(1) $e^{2x} - e^{-2x}$ の不定積分を求める。

$\int (e^{2x} - e^{-2x}) dx = \int e^{2x} dx - \int e^{-2x} dx = \frac{1}{2}e^{2x} + \frac{1}{2}e^{-2x} + C$ （$C$は積分定数）

(2) $f(x)f'(x) = e^{2x} - e^{-2x}$ を解く。

両辺を積分すると、

$\int f(x)f'(x) dx = \int (e^{2x} - e^{-2x}) dx$

$\frac{1}{2}f(x)^2 = \frac{1}{2}e^{2x} + \frac{1}{2}e^{-2x} + C$

$f(x)^2 = e^{2x} + e^{-2x} + 2C$

ここで、$f(x)$ の最小値が2なので、ある $x$ で $f(x) = 2$ となる。このとき $f'(x) = 0$ である。

$f(x) = 2$ のとき、

$4 = e^{2x} + e^{-2x} + 2C$

また、 $f'(x) = 0$ のとき、 $f(x)f'(x) = 0$ なので、$e^{2x} - e^{-2x} = 0$ となる。

$e^{2x} = e^{-2x}$ より、$e^{4x} = 1$ となり、$4x = 0$ から $x = 0$ である。

$f(0) = 2$ であるから、$4 = e^0 + e^0 + 2C = 1 + 1 + 2C = 2 + 2C$

$2 = 2C$ より、$C = 1$ である。

$f(x)^2 = e^{2x} + e^{-2x} + 2$

$f(x)^2 = e^{2x} + 2e^x e^{-x} + e^{-2x} = (e^x + e^{-x})^2$

$f(x) = \pm (e^x + e^{-x})$

$f(x)$ の最小値が2であるので、常に正である必要がある。

$e^x + e^{-x}$ は常に正なので、$f(x) = e^x + e^{-x}$ である。

$f(0) = e^0 + e^0 = 1 + 1 = 2$ であるので、最小値が2となる。

3. 最終的な答え

(1) $\frac{1}{2}e^{2x} + \frac{1}{2}e^{-2x} + C$

(2) $f(x) = e^x + e^{-x}$