自然数 $a, b$ が与えられたとき、集合 $A = \{1, 3a+1, 2b\}$ と $B = \{a+1, b-1, 2a+2b, 5a+b\}$ が与えられています。 (1) $A \subset B$ となるような $a, b$ の値を求めます。 (2) $A \cap B = \{4, 10\}$ となるような $a, b$ の値を求めます。

代数学集合集合の包含関係集合の共通部分連立方程式
2025/5/27

1. 問題の内容

自然数 a,ba, b が与えられたとき、集合 A={1,3a+1,2b}A = \{1, 3a+1, 2b\}B={a+1,b1,2a+2b,5a+b}B = \{a+1, b-1, 2a+2b, 5a+b\} が与えられています。
(1) ABA \subset B となるような a,ba, b の値を求めます。
(2) AB={4,10}A \cap B = \{4, 10\} となるような a,ba, b の値を求めます。

2. 解き方の手順

(1) ABA \subset B のとき、集合 AA のすべての要素が集合 BB に含まれている必要があります。つまり、1B1 \in B, 3a+1B3a+1 \in B, 2bB2b \in B である必要があります。
まず、1B1 \in B を考えると、a+1=1a+1 = 1, b1=1b-1 = 1, 2a+2b=12a+2b = 1, 5a+b=15a+b = 1 のいずれかが成り立ちます。
a+1=1a+1=1 より a=0a=0 となりますが、aa は自然数なので不適です。
b1=1b-1=1 より b=2b=2 となります。
2a+2b=12a+2b=1 より 2a+2(2)=12a + 2(2) = 1, 2a=32a = -3, a=3/2a = -3/2 となりますが、aa は自然数なので不適です。
5a+b=15a+b=1 より 5a+2=15a + 2 = 1, 5a=15a = -1, a=1/5a = -1/5 となりますが、aa は自然数なので不適です。
したがって、1B1 \in B からは適切な解が得られませんでした。
次に、ABA \subset B かつ 3a+1B3a+1 \in B を考えます。
考えられるのは、3a+1=a+13a+1=a+1, 3a+1=b13a+1=b-1, 3a+1=2a+2b3a+1=2a+2b, 3a+1=5a+b3a+1=5a+b のいずれかです。
* 3a+1=a+13a+1=a+1 より 2a=02a=0, a=0a=0 となりますが、aa は自然数なので不適です。
* 3a+1=b13a+1=b-1 より b=3a+2b=3a+2 となります。
* 3a+1=2a+2b3a+1=2a+2b より a+1=2ba+1=2b となります。
* 3a+1=5a+b3a+1=5a+b より 2a+b=12a+b=1 となります。
a,ba, b は自然数なので不適です。
b=3a+2b = 3a+2a+1=2ba+1 = 2b を連立させると、a+1=2(3a+2)a+1 = 2(3a+2) より a+1=6a+4a+1 = 6a+4, 5a=35a = -3, a=3/5a = -3/5 となり、aa は自然数ではないので不適です。
次に、ABA \subset B かつ 2bB2b \in B を考えます。
2b=a+12b = a+1, 2b=b12b = b-1, 2b=2a+2b2b = 2a+2b, 2b=5a+b2b = 5a+b のいずれかです。
* 2b=a+12b=a+1
* 2b=b12b=b-1 より b=1b=-1 となり、bb は自然数ではないので不適です。
* 2b=2a+2b2b=2a+2b より a=0a=0 となり、aa は自然数ではないので不適です。
* 2b=5a+b2b=5a+b より b=5ab=5a となります。
b=5ab=5a2b=a+12b=a+1 を連立させると、2(5a)=a+12(5a) = a+1 より 10a=a+110a=a+1, 9a=19a=1, a=1/9a=1/9 となり、aa は自然数ではないので不適です。
しかし、集合 AA の要素に 1 が含まれていることから、1B1 \in B となる必要はないことに気づきます。
3a+1=2b3a+1 = 2b の場合、A={1,2b,2b}A = \{1, 2b, 2b\} となり、集合 AA の要素は {1,2b}\{1, 2b\} となります。
このとき、ABA \subset B より 1B1 \in B2bB2b \in B が必要になります。
2bB2b \in B はすでに満たされているので、1B1 \in B だけを考えれば良いです。
この場合、集合 AA は2つの要素しかないので BB の要素のうち2つが4と10になる場合を考えれば良いので、(2)を先に考えることにします。
(2) AB={4,10}A \cap B = \{4, 10\} のとき、4,10A4, 10 \in A かつ 4,10B4, 10 \in B が成り立ちます。
A={1,3a+1,2b}A = \{1, 3a+1, 2b\} なので、3a+1=43a+1 = 4 または 3a+1=103a+1 = 10、そして 2b=42b = 4 または 2b=102b = 10 の組み合わせを考えます。
* 3a+1=43a+1 = 4 より 3a=33a=3, a=1a=1 となります。
* 3a+1=103a+1 = 10 より 3a=93a=9, a=3a=3 となります。
* 2b=42b = 4 より b=2b=2 となります。
* 2b=102b = 10 より b=5b=5 となります。
したがって、(a,b)=(1,2),(1,5),(3,2),(3,5)(a, b) = (1, 2), (1, 5), (3, 2), (3, 5) の組み合わせを考えます。
* (a,b)=(1,2)(a, b) = (1, 2) のとき、A={1,4,4}A = \{1, 4, 4\}B={2,1,6,7}B = \{2, 1, 6, 7\} なので、AB={1,4}A \cap B = \{1, 4\} となり、AB={4,10}A \cap B = \{4, 10\} とはなりません。
* (a,b)=(1,5)(a, b) = (1, 5) のとき、A={1,4,10}A = \{1, 4, 10\}B={2,4,12,10}B = \{2, 4, 12, 10\} なので、AB={4,10}A \cap B = \{4, 10\} となります。
* (a,b)=(3,2)(a, b) = (3, 2) のとき、A={1,10,4}A = \{1, 10, 4\}B={4,1,10,17}B = \{4, 1, 10, 17\} なので、AB={4,10}A \cap B = \{4, 10\} となります。
* (a,b)=(3,5)(a, b) = (3, 5) のとき、A={1,10,10}A = \{1, 10, 10\}B={4,4,16,20}B = \{4, 4, 16, 20\} なので、AB={4,10}A \cap B = \{4, 10\} とはなりません。
したがって、(a,b)=(1,5)(a, b) = (1, 5) または (a,b)=(3,2)(a, b) = (3, 2) となります。
(1)の解法に戻ります。
(a,b)=(1,5)(a, b) = (1, 5) のとき、A={1,4,10}A = \{1, 4, 10\}B={2,4,12,10}B = \{2, 4, 12, 10\} なので、A⊄BA \not\subset B です(1B1 \notin B)。
(a,b)=(3,2)(a, b) = (3, 2) のとき、A={1,10,4}A = \{1, 10, 4\}B={4,1,10,17}B = \{4, 1, 10, 17\} なので、ABA \subset B となります。

3. 最終的な答え

(1) a=3,b=2a=3, b=2
(2) a=1,b=5a=1, b=5 または a=3,b=2a=3, b=2

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