製品Aと製品Bを製造する工場がある。製品Aを1トン作るには原料Pが2トン、原料Qが4トン必要。製品Bを1トン作るには原料Pが6トン、原料Qが2トン必要。1ヶ月に入手できる原料はPが140トン、Qが120トン。製品Aの利益は1トンあたり30万円、製品Bの利益は1トンあたり20万円。1ヶ月の利益が最大になるように、製品Aと製品Bをそれぞれ何トンずつ作るべきか、また、そのときの利益を求める。

応用数学線形計画法最適化制約条件目的関数グラフ連立方程式
2025/5/27

1. 問題の内容

製品Aと製品Bを製造する工場がある。製品Aを1トン作るには原料Pが2トン、原料Qが4トン必要。製品Bを1トン作るには原料Pが6トン、原料Qが2トン必要。1ヶ月に入手できる原料はPが140トン、Qが120トン。製品Aの利益は1トンあたり30万円、製品Bの利益は1トンあたり20万円。1ヶ月の利益が最大になるように、製品Aと製品Bをそれぞれ何トンずつ作るべきか、また、そのときの利益を求める。

2. 解き方の手順

製品Aの生産量を xx トン、製品Bの生産量を yy トンとする。
制約条件は以下の通り。
* 原料Pの制約: 2x+6y1402x + 6y \le 140
* 原料Qの制約: 4x+2y1204x + 2y \le 120
* 生産量の非負制約: x0x \ge 0, y0y \ge 0
目的関数は利益 zz であり、以下の式で表される。
z=30x+20yz = 30x + 20y (単位:万円)
この問題を線形計画法で解く。まず、制約条件をグラフに図示する。
2x+6y=1402x + 6y = 140 は、x+3y=70x + 3y = 70 となる。この直線は、(70,0)(70, 0)(0,703)(0,23.33)(0, \frac{70}{3}) \approx (0, 23.33) を通る。
4x+2y=1204x + 2y = 120 は、2x+y=602x + y = 60 となる。この直線は、(30,0)(30, 0)(0,60)(0, 60) を通る。
x0x \ge 0, y0y \ge 0 により、第一象限のみを考える。
実行可能領域は、これらの直線と軸で囲まれた領域となる。
次に、実行可能領域の頂点を求める。
* (0,0)(0, 0)
* (30,0)(30, 0)
* (0,703)(0, \frac{70}{3})
* 2つの直線の交点を求める。
x+3y=70x + 3y = 70
2x+y=602x + y = 60
この連立方程式を解く。2番目の式を2倍すると4x+2y=1204x + 2y = 120。1番目の式を2倍して引くと2x+6y(4x+2y)=1401202x + 6y - (4x + 2y) = 140 - 120となる。2x+4y=20-2x+4y = 20となり、y=x2+5y = \frac{x}{2} + 5となる。
x+3(x2+5)=70x + 3(\frac{x}{2} + 5) = 70
x+32x+15=70x + \frac{3}{2}x + 15 = 70
52x=55\frac{5}{2}x = 55
x=22x = 22
y=222+5=11+5=16y = \frac{22}{2} + 5 = 11 + 5 = 16
交点は (22,16)(22, 16)
次に、各頂点での目的関数 z=30x+20yz = 30x + 20y の値を計算する。
* (0,0)(0, 0): z=30(0)+20(0)=0z = 30(0) + 20(0) = 0
* (30,0)(30, 0): z=30(30)+20(0)=900z = 30(30) + 20(0) = 900
* (0,703)(0, \frac{70}{3}): z=30(0)+20(703)=14003466.67z = 30(0) + 20(\frac{70}{3}) = \frac{1400}{3} \approx 466.67
* (22,16)(22, 16): z=30(22)+20(16)=660+320=980z = 30(22) + 20(16) = 660 + 320 = 980

3. 最終的な答え

利益が最大になるのは、製品Aを22トン、製品Bを16トン生産するときであり、そのときの利益は980万円である。

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