$k>1$とし、曲線$y=e^{-kx^2}$を$C$とする。 (1) 曲線$C$上の点$(x_0, e^{-kx_0^2})$における法線が原点を通るような$x_0$をすべて求めよ。 (2) 曲線$C$上の点における法線で、原点を通り、傾きが1のものがあるとする。このとき、定数$k$の値を求めよ。

解析学微分指数関数法線方程式極限
2025/5/27

1. 問題の内容

k>1k>1とし、曲線y=ekx2y=e^{-kx^2}CCとする。
(1) 曲線CC上の点(x0,ekx02)(x_0, e^{-kx_0^2})における法線が原点を通るようなx0x_0をすべて求めよ。
(2) 曲線CC上の点における法線で、原点を通り、傾きが1のものがあるとする。このとき、定数kkの値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
まず、y=ekx2y=e^{-kx^2}を微分して、yy'を求める。
y=ekx2(2kx)=2kxekx2y' = e^{-kx^2} \cdot (-2kx) = -2kxe^{-kx^2}
(x0,ekx02)(x_0, e^{-kx_0^2})における接線の傾きは、y(x0)=2kx0ekx02y'(x_0) = -2kx_0e^{-kx_0^2}である。
法線の傾きは、接線の傾きの逆数に-1をかけたものであるから、12kx0ekx02\frac{1}{2kx_0e^{-kx_0^2}}となる。
したがって、法線の方程式は、
yekx02=12kx0ekx02(xx0)y - e^{-kx_0^2} = \frac{1}{2kx_0e^{-kx_0^2}} (x - x_0)
この法線が原点(0,0)を通るので、
0ekx02=12kx0ekx02(0x0)0 - e^{-kx_0^2} = \frac{1}{2kx_0e^{-kx_0^2}} (0 - x_0)
ekx02=x02kx0ekx02-e^{-kx_0^2} = \frac{-x_0}{2kx_0e^{-kx_0^2}}
1=12kx021 = \frac{1}{2kx_0^2}
2kx02=12kx_0^2 = 1
x02=12kx_0^2 = \frac{1}{2k}
x0=±12kx_0 = \pm \frac{1}{\sqrt{2k}}
ただし、x0=0x_0=0のときは、法線の傾きが定義できないため除外する。x0=0x_0=0のとき、y=0y'=0となるので法線はx軸に垂直になり、x=x0x=x_0となるから原点を通らない。
(2)
(1)より、x0=±12kx_0 = \pm \frac{1}{\sqrt{2k}}である。
法線の傾きが1であるから、
12kx0ekx02=1\frac{1}{2kx_0e^{-kx_0^2}} = 1
1=2kx0ekx021 = 2kx_0e^{-kx_0^2}
x0=±12kx_0 = \pm \frac{1}{\sqrt{2k}}を代入すると、
1=2k(±12k)ek(12k)1 = 2k (\pm \frac{1}{\sqrt{2k}}) e^{-k (\frac{1}{2k})}
1=±2ke121 = \pm \sqrt{2k} e^{-\frac{1}{2}}
1=2ke121 = \sqrt{2k} e^{-\frac{1}{2}}k>0\because k>0
2k=e12\sqrt{2k} = e^{\frac{1}{2}}
2k=e2k = e
k=e2k = \frac{e}{2}

3. 最終的な答え

(1) x0=±12kx_0 = \pm \frac{1}{\sqrt{2k}}
(2) k=e2k = \frac{e}{2}

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