問題1は、無限に長い直線状の導線に電流 $I$ が流れているとき、導線からの距離 $r$ の位置での磁界を求める問題です。 問題2は、半径 $a$ の無限長円柱形導体に電流 $I$ が一様に流れているとき、円柱内外の磁界を求め、半径方向に対する磁界の強さをグラフで示す問題です。

応用数学電磁気学アンペールの法則磁界積分
2025/5/28

1. 問題の内容

問題1は、無限に長い直線状の導線に電流 II が流れているとき、導線からの距離 rr の位置での磁界を求める問題です。
問題2は、半径 aa の無限長円柱形導体に電流 II が一様に流れているとき、円柱内外の磁界を求め、半径方向に対する磁界の強さをグラフで示す問題です。

2. 解き方の手順

**問題1:無限長直線電流による磁界**
アンペールの法則を用いて解きます。アンペールの法則は、閉曲線に沿った磁界 HH の線積分が、その閉曲線を貫く電流 II に等しいというものです。
Hdl=I\oint \vec{H} \cdot d\vec{l} = I
ここでは、電流を中心とする半径 rr の円を閉曲線として選びます。磁界は円周上で一定の大きさを持つため、
H2πr=IH \cdot 2\pi r = I
よって磁界の大きさは、
H=I2πrH = \frac{I}{2\pi r}
**問題2:無限長円柱形導体(太さのある導体)を流れる電流による磁界**
こちらもアンペールの法則を用いて解きます。
(i) r<ar < a の場合(円柱内部):
半径 rr の円を考えると、この円を貫く電流 II' は、電流密度が一様であることから、
I=Iπr2πa2=Ir2a2I' = I \frac{\pi r^2}{\pi a^2} = I \frac{r^2}{a^2}
アンペールの法則より、
H2πr=Ir2a2H \cdot 2\pi r = I \frac{r^2}{a^2}
よって、
H=Ir2πa2H = \frac{I r}{2\pi a^2}
(ii) r>ar > a の場合(円柱外部):
半径 rr の円を貫く電流は II そのものです。アンペールの法則より、
H2πr=IH \cdot 2\pi r = I
よって、
H=I2πrH = \frac{I}{2\pi r}
グラフについては、r<ar < aHHrr に比例し、r>ar > aHHrr に反比例するグラフになります。 r=ar=a で連続になります。

3. 最終的な答え

**問題1:**
H=I2πrH = \frac{I}{2\pi r}
**問題2:**
(i) r<ar < a のとき: H=Ir2πa2H = \frac{I r}{2\pi a^2}
(ii) r>ar > a のとき: H=I2πrH = \frac{I}{2\pi r}
グラフは上記の通り。

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