A, B, C, D の4人でじゃんけんをする。負けた人は次回以降のじゃんけんに参加できないものとし、何回かのじゃんけんの後で1人だけ残った人を勝者とする。 (1) 1回目のじゃんけんでAが勝者となる確率を求めよ。 (2) 2回目のじゃんけんでAが勝者となる確率を求めよ。

確率論・統計学確率期待値じゃんけん
2025/5/28

1. 問題の内容

A, B, C, D の4人でじゃんけんをする。負けた人は次回以降のじゃんけんに参加できないものとし、何回かのじゃんけんの後で1人だけ残った人を勝者とする。
(1) 1回目のじゃんけんでAが勝者となる確率を求めよ。
(2) 2回目のじゃんけんでAが勝者となる確率を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 1回目のじゃんけんでAが勝者となる確率
Aが1回目のじゃんけんで勝者になるのは、Aだけが勝つ場合である。
4人全員が同じ手を出す場合はあいこになるので、A以外の3人がAの出す手に負ける手を出す必要がある。
手の出し方の総数は、各人がグー、チョキ、パーのいずれかを出すので、34=813^4 = 81 通り。
Aがグーで勝つ場合、B, C, D はチョキを出す必要があるので、その確率は1通り。
同様に、Aがチョキで勝つ場合、B, C, D はパーを出す必要があり、その確率は1通り。
Aがパーで勝つ場合、B, C, D はグーを出す必要があり、その確率は1通り。
したがって、Aが1回目のじゃんけんで勝者となるのは3通り。
よって、求める確率は 3/81=1/273/81 = 1/27
(2) 2回目のじゃんけんでAが勝者となる確率
2回目のじゃんけんでAが勝者となるのは、1回目のじゃんけんでA以外の1人が負け、2回目のじゃんけんでAが残りの1人に勝つ場合である。
1回目のじゃんけんであいこになる場合も考慮する必要がある。
1回目のじゃんけんで1人だけが負ける場合:
4人の中から負ける1人を選ぶ方法は 4C1=4{}_4C_1 = 4 通り。
1人が負ける手の出し方は3通り(グー、チョキ、パー)。
負ける人がグーを出したなら、他の3人はパーを出す必要がある。同様に負ける人がチョキを出したら、他の3人はグー、パーを出したらチョキを出す必要がある。
この時の手の出し方は、3×3=93 \times 3 = 9 通り。ただし、全員が同じ手を出す場合はあいこになるので、これを除くと6通り。あいこになるのは3通り。
したがって、1回目のじゃんけんで1人だけが負ける確率は、
4C1×681=2481=827\frac{{}_4C_1 \times 6}{81} = \frac{24}{81} = \frac{8}{27}
2回目のじゃんけんでAが勝つ確率は、1/31/3
したがって、この場合の確率は 827×13=881\frac{8}{27} \times \frac{1}{3} = \frac{8}{81}
1回目のじゃんけんで2人が負ける場合:
1回目のじゃんけんであいこになり、2人が残り、2回目のじゃんけんでAが勝つ場合
まず、あいこになるのは、全員が同じ手を出すか、または2種類の手が出る場合。
2種類の手が出る場合、例えばグーとチョキが出ると、AとBがグー、CとDがチョキを出す場合などがある。
2種類の組分けは 4C2=6{}_4C_2 = 6 通り。2種類の手の組み合わせは 3C2=3{}_3C_2 = 3 通り。
各組がどの手を出すかは決まっているので、1回目のじゃんけんであいこになる確率は 6×381=1881=29\frac{6 \times 3}{81} = \frac{18}{81} = \frac{2}{9}
2回目のじゃんけんでAが勝つ確率は 1/31/3 なので、29×13=227\frac{2}{9} \times \frac{1}{3} = \frac{2}{27}
1回目のじゃんけんで3人が負ける場合:
これはありえない。なぜなら1人だけ残ったらその人が勝者だから。
合計すると、求める確率は 881+227=881+681=1481\frac{8}{81} + \frac{2}{27} = \frac{8}{81} + \frac{6}{81} = \frac{14}{81}

3. 最終的な答え

(1) 1回目のじゃんけんでAが勝者となる確率は 1/271/27
(2) 2回目のじゃんけんでAが勝者となる確率は 14/8114/81

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