(1) 実数 $a, b, c$ が $\frac{b+c+4}{a+2} = \frac{c+a+4}{b+2} = \frac{a+b+4}{c+2}$ を満たすとき、この式の値を求める。 (2) $a>0, b>0$ のとき、 $(a+\frac{1}{b})(b+\frac{4}{a})$ の最小値を求める。

代数学不等式相加相乗平均式の値連立方程式
2025/5/28
## 問題の解答

1. 問題の内容

(1) 実数 a,b,ca, b, cb+c+4a+2=c+a+4b+2=a+b+4c+2\frac{b+c+4}{a+2} = \frac{c+a+4}{b+2} = \frac{a+b+4}{c+2} を満たすとき、この式の値を求める。
(2) a>0,b>0a>0, b>0 のとき、 (a+1b)(b+4a)(a+\frac{1}{b})(b+\frac{4}{a}) の最小値を求める。

2. 解き方の手順

(1)
b+c+4a+2=c+a+4b+2=a+b+4c+2=k\frac{b+c+4}{a+2} = \frac{c+a+4}{b+2} = \frac{a+b+4}{c+2} = k とおく。
すると、
b+c+4=k(a+2)b+c+4 = k(a+2)
c+a+4=k(b+2)c+a+4 = k(b+2)
a+b+4=k(c+2)a+b+4 = k(c+2)
となる。
これらの式をすべて足し合わせると、
2(a+b+c)+12=k(a+b+c)+6k2(a+b+c) + 12 = k(a+b+c) + 6k
(2k)(a+b+c)=6k12(2-k)(a+b+c) = 6k-12
(2k)(a+b+c)=6(k2)(2-k)(a+b+c) = 6(k-2)
(2k)(a+b+c)=6(2k)(2-k)(a+b+c) = -6(2-k)
(i) k2k \neq 2 のとき
a+b+c=6a+b+c = -6
このとき、b+c+4=k(a+2)b+c+4 = k(a+2)b+c=6ab+c = -6-a を代入すると、
6a+4=k(a+2)-6-a+4 = k(a+2)
a2=k(a+2)-a-2 = k(a+2)
(a+2)=k(a+2)-(a+2) = k(a+2)
a2a \neq -2 より、k=1k = -1
(ii) k=2k=2 のとき
b+c+4=2(a+2)b+c+4 = 2(a+2)
b+c+4=2a+4b+c+4 = 2a+4
b+c=2ab+c = 2a
同様に、c+a=2bc+a = 2b, a+b=2ca+b = 2c
これらの式をすべて足し合わせると、
2(a+b+c)=2(a+b+c)2(a+b+c) = 2(a+b+c)
これは常に成り立つ。
b+c=2ab+c = 2aa+b=2ca+b = 2c を代入すると、b+c=2ab+c = 2a
b=2cab=2c-a より、2ca+c=2a2c-a+c=2a
3c=3a3c = 3a
c=ac=a
同様に、a=ba=b
よって、a=b=ca=b=c
b+c+4=2a+4b+c+4 = 2a+4
2a+4=2(a+2)2a+4 = 2(a+2)
2a+4=2a+42a+4=2a+4 これは常に成り立つ。
したがって、a=b=ca=b=cのとき、k=2k=2である。
求める値は、kkなので、k=1k = -1 または k=2k=2
(2)
(a+1b)(b+4a)=ab+4+1+4ab=ab+4ab+5(a+\frac{1}{b})(b+\frac{4}{a}) = ab + 4 + 1 + \frac{4}{ab} = ab + \frac{4}{ab} + 5
ab>0ab>0なので、相加相乗平均の関係より、
ab+4ab2ab4ab=24=4ab + \frac{4}{ab} \geq 2\sqrt{ab \cdot \frac{4}{ab}} = 2\sqrt{4} = 4
よって、
(a+1b)(b+4a)4+5=9(a+\frac{1}{b})(b+\frac{4}{a}) \geq 4 + 5 = 9
等号成立は、ab=4abab = \frac{4}{ab} より ab=2ab = 2のとき。

3. 最終的な答え

(1) -1 か 2
(2) 9

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