9で割り切れる整数全体の集合をA、15で割り切れる整数全体の集合をBとします。 Cを、$C = \{x+y | x \in A, y \in B\}$と定義したとき、Cが3で割り切れる整数全体の集合と一致することを示してください。

数論整数の性質集合割り算
2025/5/29

1. 問題の内容

9で割り切れる整数全体の集合をA、15で割り切れる整数全体の集合をBとします。
Cを、C={x+yxA,yB}C = \{x+y | x \in A, y \in B\}と定義したとき、Cが3で割り切れる整数全体の集合と一致することを示してください。

2. 解き方の手順

(1) Cの要素がすべて3で割り切れることを示す。
xAx \in Aなので、xxは9で割り切れます。つまり、ある整数mmを用いて、x=9mx = 9mと書けます。
yBy \in Bなので、yyは15で割り切れます。つまり、ある整数nnを用いて、y=15ny = 15nと書けます。
したがって、x+y=9m+15n=3(3m+5n)x+y = 9m + 15n = 3(3m + 5n)となり、x+yx+yは3で割り切れます。
よって、Cの要素はすべて3で割り切れます。
(2) 3で割り切れる任意の整数がCの要素であることを示す。
3で割り切れる任意の整数をzzとします。つまり、ある整数kkを用いて、z=3kz = 3kと書けます。
zzx+yx+yの形に書き表すことを考えます。
3k=9m+15n3k = 9m + 15nとなるような整数mmnnが存在すれば良いです。
z=3k=3k+0=9(2k)+15(k)z = 3k = 3k + 0 = 9(-2k) + 15(k)。ここで、m=2km = -2k, n=kn = kとすれば、x=9m=18kAx = 9m = -18k \in A, y=15n=15kBy = 15n = 15k \in Bとなり、x+y=18k+15k=3kx+y = -18k + 15k = -3kとなります。
z=3k=9(2k)15(k)z = 3k = 9(2k) - 15(k)より、m=2k,n=km = 2k, n = -kとおくと、x=9m=18kAx = 9m = 18k \in A, y=15n=15kBy = 15n = -15k \in Bとなり、x+y=18k15k=3k=zx + y = 18k - 15k = 3k = zです。
したがって、3で割り切れる任意の整数zzは、あるxAx \in AとあるyBy \in Bを用いて、z=x+yz = x+yと書けるので、zCz \in Cです。
(1)(2)より、Cは3で割り切れる整数全体の集合と一致します。

3. 最終的な答え

Cは3で割り切れる整数全体の集合と一致する。

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