関数 $f(r) = \frac{1}{(1-r^2)^{\frac{3}{2}}}$ がなぜ単調増加関数であるのかを説明する。

解析学微分単調増加関数関数の解析導関数
2025/3/26

1. 問題の内容

関数 f(r)=1(1r2)32f(r) = \frac{1}{(1-r^2)^{\frac{3}{2}}} がなぜ単調増加関数であるのかを説明する。

2. 解き方の手順

まず、f(r)f(r)の定義域を考える。分母が0にならないように、1r2>01-r^2 > 0 である必要がある。よって、r2<1r^2 < 1 より、1<r<1-1 < r < 1 が定義域となる。 通常、rr は距離を表す変数であるため、0r<10 \le r < 1 の範囲で考えるのが妥当と考えられる。
次に、f(r)f(r)の微分を計算し、その符号を調べる。
f(r)=(1r2)32f(r) = (1-r^2)^{-\frac{3}{2}} であるから、微分は以下のようになる。
f(r)=32(1r2)52(2r)f'(r) = -\frac{3}{2}(1-r^2)^{-\frac{5}{2}} \cdot (-2r)
f(r)=3r(1r2)52f'(r) = 3r(1-r^2)^{-\frac{5}{2}}
f(r)=3r(1r2)52f'(r) = \frac{3r}{(1-r^2)^{\frac{5}{2}}}
定義域である 0r<10 \le r < 1 において、1r2>01-r^2 > 0 であり、r0r \ge 0 であるから、f(r)0f'(r) \ge 0 である。
f(r)=0f'(r) = 0 となるのは r=0r=0 のときのみなので、r>0r>0 では f(r)>0f'(r) > 0
したがって、0r<10 \le r < 1 の範囲で、f(r)f(r)は単調増加関数である。
結論として、rr が増加すると、1r21-r^2 は減少し、(1r2)32(1-r^2)^{\frac{3}{2}} も減少する。そのため、f(r)=1(1r2)32f(r) = \frac{1}{(1-r^2)^{\frac{3}{2}}} は増加する。

3. 最終的な答え

関数 f(r)=1(1r2)32f(r) = \frac{1}{(1-r^2)^{\frac{3}{2}}} の導関数は f(r)=3r(1r2)52f'(r) = \frac{3r}{(1-r^2)^{\frac{5}{2}}} であり、定義域 0r<10 \le r < 1 において f(r)0f'(r) \ge 0 であるため、単調増加関数である。特に、r>0r > 0 では f(r)>0f'(r) > 0 である。

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