一様な弦の一端を電子おんさにつなぎ、他端におもりをつけた弦がある。 弦の長さ $L$、線密度 $\rho$、おもりの質量 $m$、重力加速度 $g$ として、以下の問に答える。 (1) 電子おんさの振動数を0から大きくしていったとき、弦が最初に共鳴するときの波長と振動数を求める。 (2) (1)の振動数を $f$ とする。電子おんさの振動数を $4f$ に固定し、おもりの質量を増やしていくと、再び共鳴する。その時の質量(合計値)を求める。

応用数学物理共鳴弦振動
2025/5/29

1. 問題の内容

一様な弦の一端を電子おんさにつなぎ、他端におもりをつけた弦がある。
弦の長さ LL、線密度 ρ\rho、おもりの質量 mm、重力加速度 gg として、以下の問に答える。
(1) 電子おんさの振動数を0から大きくしていったとき、弦が最初に共鳴するときの波長と振動数を求める。
(2) (1)の振動数を ff とする。電子おんさの振動数を 4f4f に固定し、おもりの質量を増やしていくと、再び共鳴する。その時の質量(合計値)を求める。

2. 解き方の手順

(1) 弦が最初に共鳴するのは、基本振動のときである。このとき、弦の長さ LL は波長の半分に等しい。
λ/2=L\lambda/2 = L
したがって、波長 λ\lambda
λ=2L\lambda = 2L
弦の張力 TT はおもりの重力に等しいので、T=mgT = mgである。
弦の伝播速度 vv は、
v=Tρ=mgρv = \sqrt{\frac{T}{\rho}} = \sqrt{\frac{mg}{\rho}}
振動数 ff は、
f=vλ=12Lmgρf = \frac{v}{\lambda} = \frac{1}{2L}\sqrt{\frac{mg}{\rho}}
(2) 電子おんさの振動数を 4f4f に固定したとき、再び共鳴するのは、nn 倍振動のときである。
4f=n2Lmgρ4f = \frac{n}{2L}\sqrt{\frac{m'g}{\rho}}
(1) の結果より
f=12Lmgρf = \frac{1}{2L}\sqrt{\frac{mg}{\rho}}
これを用いると
412Lmgρ=n2Lmgρ4 \frac{1}{2L}\sqrt{\frac{mg}{\rho}} = \frac{n}{2L}\sqrt{\frac{m'g}{\rho}}
4m=nm4\sqrt{m} = n\sqrt{m'}
16m=n2m16m = n^2 m'
m=16mn2m' = \frac{16m}{n^2}
ただし、m>mm' > m である必要があるので、nn の最小値は n=3n=3またはn=4n=4 である。n=4n=4 のとき m=mm'=m となり、n=3n=3の時、m=16m/9=1.777...mm'=16m/9 = 1.777...m となり増えている。
n=2n=2の場合、m=4mm'=4mとなり、振動数 4f4f は 2 倍振動で共鳴する。
したがって、n=4n=4となり、再度共鳴したとき、振動数 4f4f は 4 倍振動で共鳴する。
m=16mn2=mm' = \frac{16m}{n^2} = m が成り立つためにはn=4n=4である必要があり、この時共鳴するためには n2n \geq 2である必要がある。
4f=22Lmgρ4f = \frac{2}{2L}\sqrt{\frac{m''g}{\rho}}
とおくと、4=mmm=16m4 = \frac{m''}{m} \rightarrow m'' = 16m となる。
(1)の共鳴から質量を増やして再び共鳴する場合は、電子おんさの振動数を 4f4f に固定しているので、
弦の振動数も 4f4f となる。
基本振動を考えると、4f=12Lm2gρ4f = \frac{1}{2L}\sqrt{\frac{m_2 g}{\rho}}
412Lmgρ=12Lm2gρ4 \cdot \frac{1}{2L}\sqrt{\frac{mg}{\rho}} = \frac{1}{2L}\sqrt{\frac{m_2 g}{\rho}}
4m=m24 \sqrt{m} = \sqrt{m_2}
16m=m216m = m_2

3. 最終的な答え

(1) 波長: 2L2L、振動数: 12Lmgρ\frac{1}{2L}\sqrt{\frac{mg}{\rho}}
(2) 16m16m

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