長さLのガラス管にピストンを挿入し、一方の端にスピーカーを設置する。ピストンを移動させると、2つの位置で共鳴が起こり、ピストンが中央(L/2)に来た時に3回目の共鳴が起こる。音速をvとして、以下の問いに答える。 (1) 気柱内の音波の波長を求める。 (2) スピーカーの振動数を求める。 (3) ピストンを取り除き、(2)と同じ振動数の音波を出したとき、気柱内で空気の圧力変化が最大になる場所の数を求める。 (4) スピーカーの振動数を(2)の値から0まで下げたとき、共鳴が何回起こるかを求める。ただし、(2)の振動数での共鳴は含まない。
2025/5/29
1. 問題の内容
長さLのガラス管にピストンを挿入し、一方の端にスピーカーを設置する。ピストンを移動させると、2つの位置で共鳴が起こり、ピストンが中央(L/2)に来た時に3回目の共鳴が起こる。音速をvとして、以下の問いに答える。
(1) 気柱内の音波の波長を求める。
(2) スピーカーの振動数を求める。
(3) ピストンを取り除き、(2)と同じ振動数の音波を出したとき、気柱内で空気の圧力変化が最大になる場所の数を求める。
(4) スピーカーの振動数を(2)の値から0まで下げたとき、共鳴が何回起こるかを求める。ただし、(2)の振動数での共鳴は含まない。
2. 解き方の手順
(1) 共鳴が起こる条件を考える。ピストンがある場合、管の端は音の節となる。3回目の共鳴がピストンがL/2の位置で起こるので、
(n=3)
となる。
よって、波長は
(2) 音速v、波長、振動数fの関係は
である。(1)よりなので、
(3) ピストンを取り除くと、管の両端が開口端となる。開口端では音の腹となる。圧力変化が最大になるのは、音の節の位置である。両端が開口端なので、基本振動はとなる。
(2)の振動数fはであった。この時の波長は
定常波において、節と節の間隔はである。管の長さLの中に何個節があるかを考える。
L / () = L / (L/5) = 5
したがって、節の数は6個。両端は腹なので、その間には節が5箇所存在する。圧力変化が最大になる場所は節なので、5箇所である。
(4) スピーカーの振動数を下げていくと、共鳴が起こる振動数は
(n=1, 2, 3, ...)
(2)の振動数はなので、がより小さい範囲で何個存在するかを考える。
を満たすnは1, 2, 3, 4の4つ。よって共鳴は4回起こる。
3. 最終的な答え
(1) 波長:
(2) 振動数:
(3) 圧力変化が最大になる場所の数: 5箇所
(4) 共鳴が起こる回数: 4回