整数 $n$ について、命題「$n^2$ が 5 の倍数でないならば、$n$ は 5 の倍数でない」を対偶を利用して証明する問題です。

数論整数の性質対偶倍数証明
2025/5/29

1. 問題の内容

整数 nn について、命題「n2n^2 が 5 の倍数でないならば、nn は 5 の倍数でない」を対偶を利用して証明する問題です。

2. 解き方の手順

与えられた命題の対偶は、「nn が 5 の倍数ならば、n2n^2 は 5 の倍数である」となります。この対偶が真であることを証明します。
nn が 5 の倍数であると仮定すると、ある整数 kk を用いて、
n=5kn = 5k
と表すことができます。
このとき、n2n^2
n2=(5k)2=25k2=5(5k2)n^2 = (5k)^2 = 25k^2 = 5(5k^2)
となります。
5k25k^2 は整数なので、n2n^2 は 5 の倍数です。
したがって、対偶「nn が 5 の倍数ならば、n2n^2 は 5 の倍数である」は真です。
対偶が真であるとき、元の命題も真であるので、命題「n2n^2 が 5 の倍数でないならば、nn は 5 の倍数でない」も真です。

3. 最終的な答え

n=5kn = 5kkk は整数)と表せるので、n2=25k2=5(5k2)n^2 = 25k^2 = 5(5k^2) となり、n2n^2 は 5 の倍数である。
したがって、対偶「nn が 5 の倍数ならば、n2n^2 は 5 の倍数である」は真である。
よって、命題「n2n^2 が 5 の倍数でないならば、nn は 5 の倍数でない」は真である。(証明終わり)

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