図2.30のトラス構造において、部材CD、CG、HGに作用する力を切断法によって求めよ。トラスには節点B、C、Dにそれぞれ5kN、8kN、4kNの力が作用している。また、節点JとFに反力が作用している。

応用数学構造力学力のつり合いモーメントトラス構造
2025/5/29

1. 問題の内容

図2.30のトラス構造において、部材CD、CG、HGに作用する力を切断法によって求めよ。トラスには節点B、C、Dにそれぞれ5kN、8kN、4kNの力が作用している。また、節点JとFに反力が作用している。

2. 解き方の手順

(1) 全体構造の反力を求める。鉛直方向の力のつり合いより、下向きの力の合計は 5+8+4=175 + 8 + 4 = 17 kNである。したがって、上向きの反力の合計も17 kNである。対称性から、点Jと点Fの反力は等しく、それぞれ 17/2=8.517/2 = 8.5 kNである。
(2) 部材CD、CG、HGを切断する。切断された左側の部分について、力のつり合いを考える。
(3) まず、部材HGの力を求める。点Cに関するモーメントのつり合いを考える。HGの力をFHGF_{HG} (引張力を正とする)とすると、モーメントのつり合いの式は
8.5×45×2FHG×2=08.5 \times 4 - 5 \times 2 - F_{HG} \times 2 = 0
これから、34102FHG=034 - 10 - 2F_{HG} = 0、よって、2FHG=242F_{HG} = 24、したがって、FHG=12F_{HG} = 12 kN。つまり、部材HGには12kNの引張力が作用する。
(4) 次に、部材CGの力を求める。鉛直方向の力のつり合いを考える。CGの力をFCGF_{CG} (引張力を正とする)とすると、部材CGの鉛直方向成分はFCGsinθF_{CG} \sin\thetaとなる。ここで、θ=45\theta = 45^{\circ}なので、sinθ=12\sin\theta = \frac{1}{\sqrt{2}}である。鉛直方向の力のつり合いの式は、
8.558+FCGsin45=08.5 - 5 - 8 + F_{CG} \sin 45^{\circ} = 0
これから、4.5+FCG2=0-4.5 + \frac{F_{CG}}{\sqrt{2}} = 0、よって、FCG=4.52=4.5×1.4146.363F_{CG} = 4.5\sqrt{2} = 4.5 \times 1.414 \approx 6.363 kN。つまり、部材CGには約6.363 kNの圧縮力が作用する。(部材CGには正の値が出たので、仮定した向き(引張)とは逆の圧縮力が作用している。)
(5) 最後に、部材CDの力を求める。水平方向の力のつり合いを考える。CDの力をFCDF_{CD} (引張力を正とする)とすると、部材CGの水平方向成分はFCGcosθF_{CG} \cos\thetaとなる。ここで、θ=45\theta = 45^{\circ}なので、cosθ=12\cos\theta = \frac{1}{\sqrt{2}}である。水平方向の力のつり合いの式は、
FHGFCD+FCGcos45=0-F_{HG} - F_{CD} + F_{CG} \cos 45^{\circ} = 0
12FCD+4.52×12=0-12 - F_{CD} + 4.5\sqrt{2} \times \frac{1}{\sqrt{2}} = 0
12FCD+4.5=0-12 - F_{CD} + 4.5 = 0
よって、FCD=12+4.5=7.5F_{CD} = -12 + 4.5 = -7.5 kN。つまり、部材CDには7.5kNの圧縮力が作用する。

3. 最終的な答え

部材CDには7.5 kNの圧縮力が作用する。
部材CGには約6.36 kNの圧縮力が作用する。
部材HGには12 kNの引張力が作用する。

「応用数学」の関連問題

与えられたベクトル演算式がどのような状態を示すかを、図と文章で説明する問題です。 (a) $\vec{A} \cdot \vec{B} > 0$ (b) $\vec{C} = (\vec{A} + \...

ベクトルベクトル演算内積外積勾配グラディエントスカラー場
2025/5/31

ベクトル $\vec{A} = \vec{i} + \vec{j} + 3\vec{k}$, $\vec{B} = \vec{i} - 2\vec{j} + 3\vec{k}$, $\vec{C} =...

ベクトル内積外積ラプラシアン偏微分
2025/5/31

与えられた微分方程式 $y'' + 4y = \sin{t}$ を、初期条件 $y(0) = 0$ および $y'(0) = 0$ の下で、ラプラス変換を用いて解く問題です。

微分方程式ラプラス変換初期条件逆ラプラス変換
2025/5/31

ラプラス変換を用いて、微分方程式 $y'' + 4y = \sin t$ を解け。初期条件は特に指定されていません。

微分方程式ラプラス変換線形微分方程式
2025/5/31

ベクトル $\vec{A} = A_x \vec{i} + A_y \vec{j} + A_z \vec{k}$ とベクトル $\vec{B} = B_x \vec{i} + B_y \vec{j} ...

ベクトル内積外積勾配発散回転ナブラ演算子
2025/5/31

与えられた微分方程式は、以下の通りです。 $y'' + y = t$ 初期条件は、$t=0$のとき、$y(0) = 1$、$y'(0) = -2$です。

微分方程式ラプラス変換初期条件逆ラプラス変換
2025/5/31

問題251は、起電力$E$、内部抵抗$r$の電池と抵抗$R$が接続された直流回路に関する問題です。 (1) AB間が開いているとき、点Aと点Bの電位を求めます。 (2) AB間に抵抗$x$を接続すると...

電気回路電圧電流抵抗コンデンサー電気量キルヒホッフの法則
2025/5/31

ラスパイレス価格指数($P_L$)とパーシェ価格指数($P_P$)の関係について述べられています。具体的には、まず基準時点の支出シェアのウェイト$w_{i0}$が定義され、$P_L$, 数量指数($Q...

価格指数統計学経済学共分散
2025/5/31

空欄 1 から 5 に当てはまるものを、選択肢 1 から 10 の中から選ぶ問題です。 与えられた情報から、ラスパイレス価格指数($P_L$)、パーシェ価格指数($P_P$)、数量指数($Q_L$)、...

価格指数ラスパイレス指数パーシェ指数数量指数経済指標
2025/5/31

x-z平面上の2次元ベクトル場 $\vec{F} = -\frac{1}{2}z\hat{i} + x\hat{k}$ の回転を計算します。ここで $\hat{i}$ はx軸方向の単位ベクトル、$\h...

ベクトル場回転偏微分ベクトル解析
2025/5/31