与えられた鉄心について、コイルに電流 $I=1A$ を流したときに、(1) 鉄心の磁束 $\Phi$ と (2) コイルの自己インダクタンス $L$ を求める問題です。鉄心の長さ $l = 50cm = 0.5m$、断面積 $A = 10cm^2 = 10 \times 10^{-4} m^2 = 10^{-3} m^2$、コイルの巻数 $N = 100$ 回、鉄心の比透磁率 $\mu_r = 1000$ が与えられています。

応用数学電磁気学磁気回路インダクタンス磁束
2025/5/30

1. 問題の内容

与えられた鉄心について、コイルに電流 I=1AI=1A を流したときに、(1) 鉄心の磁束 Φ\Phi と (2) コイルの自己インダクタンス LL を求める問題です。鉄心の長さ l=50cm=0.5ml = 50cm = 0.5m、断面積 A=10cm2=10×104m2=103m2A = 10cm^2 = 10 \times 10^{-4} m^2 = 10^{-3} m^2、コイルの巻数 N=100N = 100 回、鉄心の比透磁率 μr=1000\mu_r = 1000 が与えられています。

2. 解き方の手順

(1) 鉄心の磁束 Φ\Phi を求める。
まず、磁気回路の起磁力 FF を求めます。
F=NI=100×1=100AF = NI = 100 \times 1 = 100 A
次に、磁気抵抗 RmR_m を求めます。
真空の透磁率 μ0=4π×107H/m\mu_0 = 4\pi \times 10^{-7} H/m を用いると、磁気抵抗は以下の式で表されます。
Rm=lμ0μrA=0.54π×107×1000×103=0.54π×107×1×103=0.5×10104π3.979×108A/WbR_m = \frac{l}{\mu_0 \mu_r A} = \frac{0.5}{4\pi \times 10^{-7} \times 1000 \times 10^{-3}} = \frac{0.5}{4\pi \times 10^{-7} \times 1} \times 10^3 = \frac{0.5 \times 10^{10}}{4\pi} \approx 3.979 \times 10^8 A/Wb
磁束 Φ\Phi は、起磁力 FF を磁気抵抗 RmR_m で割ることで求められます。
Φ=FRm=1003.979×1082.513×107Wb\Phi = \frac{F}{R_m} = \frac{100}{3.979 \times 10^8} \approx 2.513 \times 10^{-7} Wb
(2) コイルの自己インダクタンス LL を求める。
自己インダクタンス LL は、以下の式で求められます。
L=NΦI=100×2.513×1071=2.513×105HL = \frac{N\Phi}{I} = \frac{100 \times 2.513 \times 10^{-7}}{1} = 2.513 \times 10^{-5} H
または、自己インダクタンス LL は以下の式でも求められます。
L=N2Rm=10023.979×108=100003.979×1082.513×105HL = \frac{N^2}{R_m} = \frac{100^2}{3.979 \times 10^8} = \frac{10000}{3.979 \times 10^8} \approx 2.513 \times 10^{-5} H

3. 最終的な答え

(1) 鉄心の磁束: 2.513×107Wb2.513 \times 10^{-7} Wb
(2) コイルの自己インダクタンス: 2.513×105H2.513 \times 10^{-5} H

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