実数 $x, y$ が、以下の3つの不等式を満たすとき、 $3x + y \geq 6$ $2x - y \leq 4$ $x + 2y \leq 7$ $x^2 + y^2$ のとりうる値の最大値と最小値を求めよ。

代数学不等式領域最大値最小値線形計画法
2025/5/31

1. 問題の内容

実数 x,yx, y が、以下の3つの不等式を満たすとき、
3x+y63x + y \geq 6
2xy42x - y \leq 4
x+2y7x + 2y \leq 7
x2+y2x^2 + y^2 のとりうる値の最大値と最小値を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、与えられた不等式から領域を決定します。

1. $3x + y \geq 6$ は、$y \geq -3x + 6$ と変形できます。これは直線 $y = -3x + 6$ の上側の領域を表します。

2. $2x - y \leq 4$ は、$y \geq 2x - 4$ と変形できます。これは直線 $y = 2x - 4$ の上側の領域を表します。

3. $x + 2y \leq 7$ は、$y \leq -\frac{1}{2}x + \frac{7}{2}$ と変形できます。これは直線 $y = -\frac{1}{2}x + \frac{7}{2}$ の下側の領域を表します。

これらの不等式をすべて満たす領域を図示します。領域の境界線の交点の座標を求めます。
交点は以下の連立方程式を解くことで求まります。
(i) y=3x+6y = -3x + 6y=2x4y = 2x - 4 の交点: 3x+6=2x4-3x + 6 = 2x - 4 より 5x=105x = 10 なので x=2x = 2y=2(2)4=0y = 2(2) - 4 = 0 。交点は (2,0)(2, 0)
(ii) y=2x4y = 2x - 4y=12x+72y = -\frac{1}{2}x + \frac{7}{2} の交点: 2x4=12x+722x - 4 = -\frac{1}{2}x + \frac{7}{2} より 52x=152\frac{5}{2}x = \frac{15}{2} なので x=3x = 3y=2(3)4=2y = 2(3) - 4 = 2 。交点は (3,2)(3, 2)
(iii) y=3x+6y = -3x + 6y=12x+72y = -\frac{1}{2}x + \frac{7}{2} の交点: 3x+6=12x+72-3x + 6 = -\frac{1}{2}x + \frac{7}{2} より 52x=52-\frac{5}{2}x = -\frac{5}{2} なので x=1x = 1y=3(1)+6=3y = -3(1) + 6 = 3 。交点は (1,3)(1, 3)
次に、x2+y2x^2 + y^2 の最大値と最小値を求めます。x2+y2x^2 + y^2 は原点からの距離の2乗を表すので、領域内の点のうち原点から最も遠い点と最も近い点を求めればよいです。領域の頂点 (2,0)(2, 0), (3,2)(3, 2), (1,3)(1, 3)x2+y2x^2 + y^2 の値を計算します。
- (2,0)(2, 0) のとき、x2+y2=22+02=4x^2 + y^2 = 2^2 + 0^2 = 4
- (3,2)(3, 2) のとき、x2+y2=32+22=9+4=13x^2 + y^2 = 3^2 + 2^2 = 9 + 4 = 13
- (1,3)(1, 3) のとき、x2+y2=12+32=1+9=10x^2 + y^2 = 1^2 + 3^2 = 1 + 9 = 10
したがって、最大値は 13, 最小値は 4 となります。

3. 最終的な答え

最大値: 13
最小値: 4

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