座標平面上の点 $P(x, y)$ が次の不等式で表される領域を動くとき、 $4x + y \le 9$ $x + 2y \ge 4$ $2x - 3y \ge -6$ (1) $2x + y$ と (2) $x^2 + y^2$ の最大値と最小値をそれぞれ求めよ。

応用数学線形計画法最大最小不等式領域座標平面
2025/6/1

1. 問題の内容

座標平面上の点 P(x,y)P(x, y) が次の不等式で表される領域を動くとき、
4x+y94x + y \le 9
x+2y4x + 2y \ge 4
2x3y62x - 3y \ge -6
(1) 2x+y2x + y と (2) x2+y2x^2 + y^2 の最大値と最小値をそれぞれ求めよ。

2. 解き方の手順

まず、与えられた不等式で表される領域を求める。
4x+y94x + y \le 9 --- (1)
x+2y4x + 2y \ge 4 --- (2)
2x3y62x - 3y \ge -6 --- (3)
これらの不等式をそれぞれ yy について解くと、
y4x+9y \le -4x + 9 --- (1)'
y12x+2y \ge -\frac{1}{2}x + 2 --- (2)'
y23x+2y \le \frac{2}{3}x + 2 --- (3)'
これらの不等式をグラフに描き、領域を求める。領域は3つの直線で囲まれた三角形となる。次に、それぞれの頂点の座標を求める。
(1)と(2)の交点:
4x+9=12x+2-4x + 9 = -\frac{1}{2}x + 2
72x=7-\frac{7}{2}x = -7
x=2x = 2
y=4(2)+9=1y = -4(2) + 9 = 1
よって、交点は (2,1)(2, 1)
(1)と(3)の交点:
4x+9=23x+2-4x + 9 = \frac{2}{3}x + 2
143x=7-\frac{14}{3}x = -7
x=32x = \frac{3}{2}
y=4(32)+9=3y = -4(\frac{3}{2}) + 9 = 3
よって、交点は (32,3)(\frac{3}{2}, 3)
(2)と(3)の交点:
12x+2=23x+2-\frac{1}{2}x + 2 = \frac{2}{3}x + 2
76x=0-\frac{7}{6}x = 0
x=0x = 0
y=12(0)+2=2y = -\frac{1}{2}(0) + 2 = 2
よって、交点は (0,2)(0, 2)
領域の頂点は (2,1)(2, 1), (32,3)(\frac{3}{2}, 3), (0,2)(0, 2) である。
(1) k=2x+yk = 2x + y とおく。y=2x+ky = -2x + k より、これは傾きが 2-2、切片が kk の直線を表す。この直線が領域と共有点を持つような kk の最大値と最小値を求める。
頂点で kk の値を確認する。
(2,1)(2, 1) のとき、k=2(2)+1=5k = 2(2) + 1 = 5
(32,3)(\frac{3}{2}, 3) のとき、k=2(32)+3=6k = 2(\frac{3}{2}) + 3 = 6
(0,2)(0, 2) のとき、k=2(0)+2=2k = 2(0) + 2 = 2
よって、最大値は 6、最小値は 2。
(2) l=x2+y2l = x^2 + y^2 とおく。これは原点を中心とする半径 l\sqrt{l} の円を表す。この円が領域と共有点を持つような ll の最大値と最小値を求める。
頂点で ll の値を確認する。
(2,1)(2, 1) のとき、l=22+12=5l = 2^2 + 1^2 = 5
(32,3)(\frac{3}{2}, 3) のとき、l=(32)2+32=94+9=454=11.25l = (\frac{3}{2})^2 + 3^2 = \frac{9}{4} + 9 = \frac{45}{4} = 11.25
(0,2)(0, 2) のとき、l=02+22=4l = 0^2 + 2^2 = 4
領域の境界上の点で、x2+y2x^2+y^2 の値が大きくなる可能性を考慮する。(1)と(3)の交点が最大となる可能性が高い。
よって、最大値は 454\frac{45}{4}、最小値は 4。

3. 最終的な答え

(1) 2x+y2x + y の最大値は 6、最小値は 2。
(2) x2+y2x^2 + y^2 の最大値は 454\frac{45}{4}、最小値は 4。

「応用数学」の関連問題

ばね定数 $k$ のばねにつながれた質量 $m$ の質点が滑らかな水平面上を運動する。質点にはばねの復元力に加えて、速度に比例する抵抗 $F_v = -\gamma v$ が働く。ここで、$\gamm...

力学振動微分方程式減衰振動
2025/6/3

長さ $l$ の弦が張力 $S$ で張られている。弦の一端から $x$ の位置に質量 $m$ のおもりをつけて、水平面内で糸に垂直な方向に微小振動させたときの周期を $x$ の関数として求める。ただし...

力学振動微分方程式単振動物理
2025/6/3

斜面上を滑る物体の運動に関する問題です。以下の項目について解答します。 i) 斜面を半分滑り落ちた時点での物体の速度 $v$ の大きさ ii) i) の時点での物体の全力学的エネルギー iii) 斜面...

力学エネルギー保存則摩擦力仕事斜面
2025/6/3

質量 $m$ の物体が、動摩擦係数 $\mu$ の斜面を滑り落ちる。斜面の高さは $h$、傾斜角は $\theta$ である。斜面の半分の高さまで滑り落ちた時点から、斜面に沿って上向きに一定の力 $F...

力学エネルギー保存則摩擦力仕事
2025/6/3

質量 $m$ の物体が高さ $h$ の摩擦のない斜面を滑り、動摩擦係数 $\mu$ の水平面に入った。長さ $x$ 滑ったところで速度 $v$ を有していた。このときの $x$ を求める問題。重力加速...

力学エネルギー保存摩擦運動方程式
2025/6/3

質量 $m$ の物体が高さ $h$ の摩擦のない斜面を滑り、動摩擦係数 $\mu$ の水平面に入り、長さ $l$ 滑ったところで壁に衝突して静止した。壁から物体に働いた力積として正しいものを選択する問...

力学運動量力積エネルギー保存運動方程式
2025/6/3

質量1kgの物体を20mの高さから初速度0で自由落下させた。地面に衝突して跳ね返り、5mの高さまで上昇した。重力加速度を10m/s²として、以下の問いに答える。 i) 地面に衝突する直前の速さを求める...

力学運動自由落下力積運動量エネルギー保存
2025/6/3

0.500 m³の容器に120 molのヘリウムガスを詰め、温度を40.0℃に保った。ヘリウムガスは理想気体として近似できるものとする。このとき、以下の2つの問いに答える問題です。 (i) ガス容器内...

理想気体の状態方程式物理圧力体積物質量温度気体定数計算
2025/6/3

質量 $2 \, \text{kg}$ の質点が、x軸方向に $8 \, \text{m/s}$ の速度で運動している。この質点に、y軸方向に $12 \, \text{kg} \cdot \text...

力学運動量力積ベクトル三平方の定理
2025/6/3

7.0 kgのヘリウムガス(分子量は14×2=28)を0.50 m³の容器に封入したところ、温度が27℃で安定しました。ヘリウムガスの気体定数は、一般気体定数 $R_0 = 8.31 \ J/(mol...

理想気体の状態方程式物理気体モル数
2025/6/3