円 $C: x^2 + y^2 = 1$ が与えられている。 (1) 点 $(a, b)$ を中心とし、$C$ に外接する円の半径を $a, b$ の式で表す。 (2) $C$ に外接し、直線 $y = 3$ に接する円の中心の軌跡の方程式を求める。 (3) (2) で求めた軌跡の方程式を $y = f(x)$ とするとき、点 $(x, y)$ が不等式 $y \le f(x)$ の表す座標平面上の領域を動くとき、$x + 2y$ の最大値とそのときの $x, y$ の値を求める。

幾何学軌跡最大値不等式
2025/6/1

1. 問題の内容

C:x2+y2=1C: x^2 + y^2 = 1 が与えられている。
(1) 点 (a,b)(a, b) を中心とし、CC に外接する円の半径を a,ba, b の式で表す。
(2) CC に外接し、直線 y=3y = 3 に接する円の中心の軌跡の方程式を求める。
(3) (2) で求めた軌跡の方程式を y=f(x)y = f(x) とするとき、点 (x,y)(x, y) が不等式 yf(x)y \le f(x) の表す座標平面上の領域を動くとき、x+2yx + 2y の最大値とそのときの x,yx, y の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 点 (a,b)(a, b) を中心とする円が円 C:x2+y2=1C: x^2 + y^2 = 1 に外接するとき、2円の中心間の距離は、それぞれの円の半径の和に等しい。円 CC の半径は1である。点 (a,b)(a, b) を中心とする円の半径を rr とすると、2円の中心間の距離は (a0)2+(b0)2=a2+b2\sqrt{(a - 0)^2 + (b - 0)^2} = \sqrt{a^2 + b^2} であるから、
a2+b2=1+r\sqrt{a^2 + b^2} = 1 + r
r=a2+b21r = \sqrt{a^2 + b^2} - 1
(2) CC に外接し、直線 y=3y = 3 に接する円の中心を (x,y)(x, y) とする。この円の半径は、(1)より x2+y21\sqrt{x^2 + y^2} - 1 と表せる。また、この円が直線 y=3y = 3 に接するので、円の中心 (x,y)(x, y) から直線 y=3y = 3 までの距離は、この円の半径に等しい。したがって、
y3=x2+y21|y - 3| = \sqrt{x^2 + y^2} - 1
x2+y2=y3+1\sqrt{x^2 + y^2} = |y - 3| + 1
両辺を2乗して整理すると、
x2+y2=(y3)2+2y3+1x^2 + y^2 = (y - 3)^2 + 2|y - 3| + 1
x2+y2=y26y+9+2y3+1x^2 + y^2 = y^2 - 6y + 9 + 2|y - 3| + 1
x2+6y10=2y3x^2 + 6y - 10 = 2|y - 3|
ここで、場合分けを行う。
(i) y3y \ge 3 のとき
x2+6y10=2(y3)x^2 + 6y - 10 = 2(y - 3)
x2+6y10=2y6x^2 + 6y - 10 = 2y - 6
x2=4y+4x^2 = -4y + 4
4y=x2+44y = -x^2 + 4
y=14x2+1y = -\frac{1}{4}x^2 + 1
これは y3y \ge 3 を満たさないため、不適。
(ii) y<3y < 3 のとき
x2+6y10=2(y3)x^2 + 6y - 10 = -2(y - 3)
x2+6y10=2y+6x^2 + 6y - 10 = -2y + 6
x2=8y+16x^2 = -8y + 16
8y=x2+168y = -x^2 + 16
y=18x2+2y = -\frac{1}{8}x^2 + 2
(3) y=f(x)=18x2+2y = f(x) = -\frac{1}{8}x^2 + 2
yf(x)y \le f(x) より、y18x2+2y \le -\frac{1}{8}x^2 + 2
x+2y=kx + 2y = k とおくと、y=12x+k2y = -\frac{1}{2}x + \frac{k}{2}
これを y=18x2+2y = -\frac{1}{8}x^2 + 2 に代入して、12x+k2=18x2+2-\frac{1}{2}x + \frac{k}{2} = -\frac{1}{8}x^2 + 2
x24x+4k16=0x^2 - 4x + 4k - 16 = 0
この xx に関する二次方程式が実数解を持つ条件は判別式 D0D \ge 0 より、
D=(4)24(1)(4k16)0D = (-4)^2 - 4(1)(4k - 16) \ge 0
1616k+64016 - 16k + 64 \ge 0
16k80-16k \ge -80
k5k \le 5
したがって、x+2yx + 2y の最大値は 55 である。
そのとき、x24x+4(5)16=0x^2 - 4x + 4(5) - 16 = 0
x24x+4=0x^2 - 4x + 4 = 0
(x2)2=0(x - 2)^2 = 0
x=2x = 2
y=12(2)+52=22+52=32y = -\frac{1}{2}(2) + \frac{5}{2} = -\frac{2}{2} + \frac{5}{2} = \frac{3}{2}

3. 最終的な答え

(1) r=a2+b21r = \sqrt{a^2 + b^2} - 1
(2) y=18x2+2y = -\frac{1}{8}x^2 + 2
(3) x+2yx + 2y の最大値は 55 で、そのとき (x,y)=(2,32)(x, y) = (2, \frac{3}{2})

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