問題は、三角関数の恒等式 $(cos x)^n = cos(x+\frac{n\pi}{2})$ が成り立つことを示すことです。しかし、これは誤りです。正しい式を示す問題として修正し、別の恒等式を示すことにします。 おそらく問題は $(cos x)^n$ が与えられたときに、どのように計算するか、またはどのように変形できるかを示唆しています。ここでは、ド・モアブルの定理を用いて $cos(nx)$ を $cos x$ の多項式で表す方法を示すことにします。

解析学三角関数恒等式ド・モアブルの定理複素数多項式
2025/6/1

1. 問題の内容

問題は、三角関数の恒等式 (cosx)n=cos(x+nπ2)(cos x)^n = cos(x+\frac{n\pi}{2}) が成り立つことを示すことです。しかし、これは誤りです。正しい式を示す問題として修正し、別の恒等式を示すことにします。
おそらく問題は (cosx)n(cos x)^n が与えられたときに、どのように計算するか、またはどのように変形できるかを示唆しています。ここでは、ド・モアブルの定理を用いて cos(nx)cos(nx)cosxcos x の多項式で表す方法を示すことにします。

2. 解き方の手順

ド・モアブルの定理を使うために、まず次の式を考えます。
(cosx+isinx)n=cos(nx)+isin(nx)(cos x + i sin x)^n = cos(nx) + i sin(nx)
二項定理を使って左辺を展開します。
(cosx+isinx)n=k=0n(nk)(cosx)nk(isinx)k(cos x + i sin x)^n = \sum_{k=0}^{n} \binom{n}{k} (cos x)^{n-k} (i sin x)^k
実部と虚部を比較すると、cos(nx)cos(nx)cosxcos xsinxsin x の多項式で表されます。
cos(nx)=Re[(cosx+isinx)n]=k=0,k:evenn(nk)(cosx)nk(isinx)kcos(nx) = Re[(cos x + i sin x)^n] = \sum_{k=0, k:even}^{n} \binom{n}{k} (cos x)^{n-k} (i sin x)^k
ここで、sin2x=1cos2xsin^2 x = 1 - cos^2 x を使うと、cos(nx)cos(nx)cosxcos x の多項式で表すことができます。
例えば、n=2n=2 のとき、
(cosx+isinx)2=cos2xsin2x+2icosxsinx=cos(2x)+isin(2x)(cos x + i sin x)^2 = cos^2 x - sin^2 x + 2i cos x sin x = cos(2x) + i sin(2x)
cos(2x)=cos2xsin2x=cos2x(1cos2x)=2cos2x1cos(2x) = cos^2 x - sin^2 x = cos^2 x - (1 - cos^2 x) = 2 cos^2 x - 1
n=3n=3 のとき、
(cosx+isinx)3=cos3x+3cos2x(isinx)+3cosx(isinx)2+(isinx)3(cos x + i sin x)^3 = cos^3 x + 3 cos^2 x (i sin x) + 3 cos x (i sin x)^2 + (i sin x)^3
=cos3x3cosxsin2x+i(3cos2xsinxsin3x)= cos^3 x - 3 cos x sin^2 x + i(3 cos^2 x sin x - sin^3 x)
cos(3x)=cos3x3cosxsin2x=cos3x3cosx(1cos2x)=4cos3x3cosxcos(3x) = cos^3 x - 3 cos x sin^2 x = cos^3 x - 3 cos x (1 - cos^2 x) = 4 cos^3 x - 3 cos x

3. 最終的な答え

cos(nx)cos(nx)cosxcos x の多項式として表すことができます。例えば、cos(2x)=2cos2x1cos(2x) = 2 cos^2 x - 1cos(3x)=4cos3x3cosxcos(3x) = 4 cos^3 x - 3 cos x などとなります。 与えられた式 (cosx)n=cos(x+nπ2)(cos x)^n = cos(x + \frac{n\pi}{2}) は一般には成り立ちません。
修正後の問題の答えとしては、上記のド・モアブルの定理を用いた展開と、それによるcos(nx)cos(nx)cosxcos xの多項式で表す方法を示すことが適切です。

「解析学」の関連問題

次の3つの極限を求める問題です。 1. $\lim_{x\to 0} \frac{\log(1+x)}{e^x-1}$

極限ロピタルの定理指数関数対数関数三角関数
2025/6/3

等式 $f(x) = x^2 + 2\int_0^1 f(t) dt$ を満たす関数 $f(x)$ を求めよ。

積分関数定積分
2025/6/3

$\lim_{x \to 1} \frac{ax^2 + x + b}{x-1} = 3$ が成り立つように定数 $a, b$ を定める問題です。

極限微分分数式定数
2025/6/3

$\lim_{x \to \infty} \log_3 (\sqrt{3x+1} - \sqrt{3x-1} + \frac{1}{2}\log_3 x)$を計算する。

極限対数関数関数の極限
2025/6/3

$r > 1$ を満たす実数 $r$ に対して、無限級数 $\sum_{n=1}^{\infty} \frac{n}{r^n}$ が収束することを示す問題において、Aさんの考え方が提示されています。そ...

無限級数収束ロピタルの定理数列の極限
2025/6/3

関数 $f(x) = ax^3 + bx^2 + cx + d$ が、$x=1$ で極大値 5 をとり、$x=3$ で極小値 1 をとる。このとき、定数 $a, b, c, d$ の値を求める。

極値微分三次関数
2025/6/3

極限 $\lim_{x \to 3} \frac{x^2 + ax + b}{x-3} = 2$ が成り立つように、定数 $a$ と $b$ の値を求める問題です。

極限代数因数分解不定形
2025/6/3

曲線 $y=x^3-4x^2$ 上の点 $A(3,-9)$ における接線 $l$ について、以下の問題を解く。 (1) 接線 $l$ の方程式を求めよ。 (2) この曲線上に、接線 $l$ に平行なも...

微分接線導関数曲線
2025/6/3

$\lim_{x \to -\infty} \frac{x}{\sqrt{x^2}}$ の値を求めよ。Aさんは $\lim_{x \to -\infty} \frac{x}{\sqrt{x^2}} =...

極限関数の極限絶対値平方根
2025/6/3

曲線 $y = x(x+2)^2$ と $x$軸で囲まれた部分の面積 $S$ を求めよ。

積分面積定積分曲線
2025/6/3