1から$n$までの番号が書かれた$n$枚の封筒に、1から$n$までの番号札を1枚ずつ入れる。どの封筒にも、封筒の番号と異なる番号札が入るような入れ方を完全順列と呼ぶ。 $n=5$のとき、完全順列の総数を求めよ。

離散数学順列組み合わせ完全順列漸化式数列
2025/6/1

1. 問題の内容

1からnnまでの番号が書かれたnn枚の封筒に、1からnnまでの番号札を1枚ずつ入れる。どの封筒にも、封筒の番号と異なる番号札が入るような入れ方を完全順列と呼ぶ。
n=5n=5のとき、完全順列の総数を求めよ。

2. 解き方の手順

完全順列の総数を求める公式は、以下の通り。
Dn=n!k=0n(1)kk!D_n = n! \sum_{k=0}^{n} \frac{(-1)^k}{k!}
n=5n=5を代入すると、
D5=5!k=05(1)kk!=5!(10!11!+12!13!+14!15!)D_5 = 5! \sum_{k=0}^{5} \frac{(-1)^k}{k!} = 5! (\frac{1}{0!} - \frac{1}{1!} + \frac{1}{2!} - \frac{1}{3!} + \frac{1}{4!} - \frac{1}{5!})
=120(11+1216+1241120)= 120(1 - 1 + \frac{1}{2} - \frac{1}{6} + \frac{1}{24} - \frac{1}{120})
=120(6020+51120)= 120(\frac{60 - 20 + 5 - 1}{120})
=6020+51=44= 60 - 20 + 5 - 1 = 44
または漸化式を使う。
Dn=(n1)(Dn1+Dn2)D_n = (n-1)(D_{n-1} + D_{n-2})
D1=0D_1 = 0
D2=1D_2 = 1
D3=(31)(D2+D1)=2(1+0)=2D_3 = (3-1)(D_2 + D_1) = 2(1+0) = 2
D4=(41)(D3+D2)=3(2+1)=9D_4 = (4-1)(D_3 + D_2) = 3(2+1) = 9
D5=(51)(D4+D3)=4(9+2)=44D_5 = (5-1)(D_4 + D_3) = 4(9+2) = 44

3. 最終的な答え

44通り

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