$xy$平面上に点A(0, 3)を通る傾き$a$の直線$l$と、点B(2, 1)を中心とする半径$r$の円$C$が点Pで接している。 (エ) $r$を$a$で表す。 (オ) $a \neq \pm 1$のとき、$\angle APB$の大きさを求める。 (カ) $AP:BP = 2:1$となるような$a$の値を求める。 (キ) $a$が$a \neq \pm 1$の範囲で変化するとき、Pがある円上を動く。その円の方程式を求める。

幾何学接線軌跡アポロニウスの円
2025/6/1

1. 問題の内容

xyxy平面上に点A(0, 3)を通る傾きaaの直線llと、点B(2, 1)を中心とする半径rrの円CCが点Pで接している。
(エ) rraaで表す。
(オ) a±1a \neq \pm 1のとき、APB\angle APBの大きさを求める。
(カ) AP:BP=2:1AP:BP = 2:1となるようなaaの値を求める。
(キ) aaa±1a \neq \pm 1の範囲で変化するとき、Pがある円上を動く。その円の方程式を求める。

2. 解き方の手順

(エ)
直線llの方程式は y=ax+3y = ax + 3である。点B(2, 1)と直線llの距離が半径rrに等しいので、点と直線の距離の公式より
r=2a+31a2+1=2a+2a2+1=2a+1a2+1r = \frac{|2a + 3 - 1|}{\sqrt{a^2 + 1}} = \frac{|2a + 2|}{\sqrt{a^2 + 1}} = \frac{2|a+1|}{\sqrt{a^2+1}}
(オ)
CCは直線llに点Pで接しているので、llは円CCの点Pにおける接線である。
したがって、BPlBP \perp l である。
点A(0, 3)は直線ll上の点である。
点B(2, 1)を中心とする円CC上の点Pを考える。
APB\angle APBの大きさを考える。a±1a \neq \pm 1である。
直線llと線分APのなす角は常に直角ではないため、9090^\circではない。
AP:BP = 2:1となるとき、円周角の定理から9090^\circである。
(カ)
AP:BP=2:1AP:BP = 2:1なので、AP=2BP=2rAP = 2BP = 2r
AP2=(x0)2+(y3)2=x2+(y3)2AP^2 = (x-0)^2 + (y-3)^2 = x^2 + (y-3)^2
BP2=(x2)2+(y1)2=r2=4(a+1)2a2+1BP^2 = (x-2)^2 + (y-1)^2 = r^2 = \frac{4(a+1)^2}{a^2+1}
AP2=4BP2AP^2 = 4BP^2より、
x2+(y3)2=4[(x2)2+(y1)2]x^2 + (y-3)^2 = 4[(x-2)^2 + (y-1)^2]
x2+y26y+9=4(x24x+4+y22y+1)x^2 + y^2 - 6y + 9 = 4(x^2 - 4x + 4 + y^2 - 2y + 1)
x2+y26y+9=4x216x+16+4y28y+4x^2 + y^2 - 6y + 9 = 4x^2 - 16x + 16 + 4y^2 - 8y + 4
3x2+3y216x2y+11=03x^2 + 3y^2 - 16x - 2y + 11 = 0
x2+y2163x23y+113=0x^2 + y^2 - \frac{16}{3}x - \frac{2}{3}y + \frac{11}{3} = 0
(x83)2+(y13)2=649+19339=329(x-\frac{8}{3})^2 + (y-\frac{1}{3})^2 = \frac{64}{9} + \frac{1}{9} - \frac{33}{9} = \frac{32}{9}
円の中心 (83,13)(\frac{8}{3}, \frac{1}{3})
直線ll axy+3=0ax - y + 3 = 0
円の中心 (83,13)(\frac{8}{3}, \frac{1}{3})から直線までの距離はrrである。
a8313+3a2+1=2a+1a2+1\frac{|a\frac{8}{3} - \frac{1}{3} + 3|}{\sqrt{a^2+1}} = \frac{2|a+1|}{\sqrt{a^2+1}}
8a1+9=6a+1|8a-1+9| = 6|a+1|
8a+8=6a+1|8a+8| = 6|a+1|
8a+1=6a+18|a+1| = 6|a+1|
2a+1=02|a+1| = 0
a=1a = -1
AP:BP=2:1AP:BP = 2:1となるような点Pの軌跡を求める。
アポロニウスの円である。
点A(0, 3), 点B(2, 1)とする。
点P(x, y)とすると、
x2+(y3)2=2(x2)2+(y1)2\sqrt{x^2 + (y-3)^2} = 2\sqrt{(x-2)^2 + (y-1)^2}
x2+y26y+9=4(x24x+4+y22y+1)x^2 + y^2 - 6y + 9 = 4(x^2 - 4x + 4 + y^2 - 2y + 1)
x2+y26y+9=4x216x+16+4y28y+4x^2 + y^2 - 6y + 9 = 4x^2 - 16x + 16 + 4y^2 - 8y + 4
3x2+3y216x2y+11=03x^2 + 3y^2 - 16x - 2y + 11 = 0
x2+y2163x23y+113=0x^2 + y^2 - \frac{16}{3}x - \frac{2}{3}y + \frac{11}{3} = 0
(x83)2+(y13)2=(83)2+(13)2113=649+19339=329(x - \frac{8}{3})^2 + (y - \frac{1}{3})^2 = (\frac{8}{3})^2 + (\frac{1}{3})^2 - \frac{11}{3} = \frac{64}{9} + \frac{1}{9} - \frac{33}{9} = \frac{32}{9}
点Pは円 (x83)2+(y13)2=(423)2(x - \frac{8}{3})^2 + (y - \frac{1}{3})^2 = (\frac{4\sqrt{2}}{3})^2上にある。
直線llの傾きはa=y3x0=y3xa = \frac{y-3}{x-0} = \frac{y-3}{x}
点B(2, 1)を中心とする円CC (x2)2+(y1)2=r2 (x-2)^2 + (y-1)^2 = r^2
接する条件 r=2a+1a2+1r = \frac{2|a+1|}{\sqrt{a^2+1}}
(x83)2+(y13)2=329(x - \frac{8}{3})^2 + (y - \frac{1}{3})^2 = \frac{32}{9}と、直線ll: axy+3=0ax - y + 3 = 0が接するとき、
a=1a = -1となる。
(キ)
x2+y2163x23y+113=0x^2+y^2 - \frac{16}{3}x - \frac{2}{3}y + \frac{11}{3} = 0
3x2+3y216x2y+11=03x^2 + 3y^2 - 16x - 2y + 11 = 0
(x83)2+(y13)2=329(x - \frac{8}{3})^2 + (y - \frac{1}{3})^2 = \frac{32}{9}

3. 最終的な答え

(エ) r=2a+1a2+1r = \frac{2|a+1|}{\sqrt{a^2+1}}
(オ) π2\frac{\pi}{2}
(カ) 1-1
(キ) 3x2+3y216x2y+11=03x^2 + 3y^2 - 16x - 2y + 11 = 0
または (x83)2+(y13)2=329(x-\frac{8}{3})^2 + (y-\frac{1}{3})^2 = \frac{32}{9}

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