(1) ∣x∣+∣y∣≤3 絶対値記号を外すために場合分けを行います。
* x≥0,y≥0 のとき: x+y≤3, つまり y≤−x+3 * x<0,y≥0 のとき: −x+y≤3, つまり y≤x+3 * x<0,y<0 のとき: −x−y≤3, つまり y≥−x−3 * x≥0,y<0 のとき: x−y≤3, つまり y≥x−3 これらの不等式が表す領域は、4つの直線 y=−x+3, y=x+3, y=−x−3, y=x−3 で囲まれた正方形の内部(境界を含む)です。頂点は (3,0),(0,3),(−3,0),(0,−3) となります。 (2) 1≤∣x−2∣+∣y−2∣≤3 x′=x−2,y′=y−2 と変数変換すると、1≤∣x′∣+∣y′∣≤3 となります。(1)と同様に考えると、∣x′∣+∣y′∣=1 は x′y′ 平面上で頂点が (1,0),(0,1),(−1,0),(0,−1) の正方形を表し、∣x′∣+∣y′∣=3 は x′y′ 平面上で頂点が (3,0),(0,3),(−3,0),(0,−3) の正方形を表します。したがって、1≤∣x′∣+∣y′∣≤3 はこれらの正方形に囲まれた領域を表します。 元の xy 平面に戻すと、x=x′+2,y=y′+2 となるので、領域は x′y′ 平面の領域を x 軸方向に 2, y 軸方向に 2 平行移動したものになります。結果として、頂点が (3,2),(2,3),(1,2),(2,1) の正方形と、頂点が (5,2),(2,5),(−1,2),(2,−1) の正方形で囲まれた領域(境界を含む)となります。 (3) 1≤∣∣x∣−2∣+∣∣y∣−2∣≤3 x′=∣x∣,y′=∣y∣ と変数変換すると、1≤∣x′−2∣+∣y′−2∣≤3 となります。これは(2)と同じ形なので、領域は x′y′ 平面において、頂点が (3,2),(2,3),(1,2),(2,1) の正方形と、頂点が (5,2),(2,5),(−1,2),(2,−1) の正方形で囲まれた領域です。 ただし、x′=∣x∣,y′=∣y∣≥0 であるため、この領域は第一象限にのみ存在します。 x′=∣x∣ であるから、x=±x′ となり、y′=∣y∣ であるから、y=±y′ となります。 したがって、xy 平面上では、第一象限の領域を x 軸, y 軸, 原点に関して対称に拡張した領域となります。すなわち、x 軸, y 軸について対称な領域となります。 具体的には、8個の正方形の和集合となり、それぞれの正方形の頂点は以下のようになります。
内側の正方形: (±3,±2),(±2,±3),(±1,±2),(±2,±1) 外側の正方形: (±5,±2),(±2,±5),(±(−1),±2),(±2,±(−1))