サイコロを繰り返し投げ、出た目に応じて得点を定める問題です。ルールAに従い、k回目の得点を求めます。 (i) k回目に初めて1の目が出たとき、得点は7点 (ii) (i)以外のときは、k回目に出た目の数を得点とします。 1回目の得点が7点となる確率、4点以上となる確率、1回目の得点の期待値、2回目の得点が7点となる確率、2回目の得点が1点となる確率、3回目の得点が1点となる確率、3回目の得点が1点であったときに2回目の得点が7点である条件付き確率をそれぞれ求めます。

確率論・統計学確率期待値条件付き確率サイコロ
2025/6/1

1. 問題の内容

サイコロを繰り返し投げ、出た目に応じて得点を定める問題です。ルールAに従い、k回目の得点を求めます。
(i) k回目に初めて1の目が出たとき、得点は7点
(ii) (i)以外のときは、k回目に出た目の数を得点とします。
1回目の得点が7点となる確率、4点以上となる確率、1回目の得点の期待値、2回目の得点が7点となる確率、2回目の得点が1点となる確率、3回目の得点が1点となる確率、3回目の得点が1点であったときに2回目の得点が7点である条件付き確率をそれぞれ求めます。

2. 解き方の手順

(1) 1回目の得点が7点である確率
1回目の得点が7点になるのは、1回目に1の目が出たときなので、確率は 16\frac{1}{6} です。
(2) 1回目の得点が4点以上である確率
1回目の得点が4点以上の場合は、4, 5, 6の目が出たときなので、確率は 36=12\frac{3}{6} = \frac{1}{2} です。
(3) 1回目の得点の期待値
各目の出る確率は 16\frac{1}{6} なので、
E=16×7+16×2+16×3+16×4+16×5+16×6=7+2+3+4+5+66=276=92=4.5E = \frac{1}{6} \times 7 + \frac{1}{6} \times 2 + \frac{1}{6} \times 3 + \frac{1}{6} \times 4 + \frac{1}{6} \times 5 + \frac{1}{6} \times 6 = \frac{7+2+3+4+5+6}{6} = \frac{27}{6} = \frac{9}{2} = 4.5
(4) 2回目の得点が7点である確率
2回目の得点が7点になるのは、1回目に1以外の目が出て、2回目に初めて1の目が出たときです。
1回目に1以外の目が出る確率は 56\frac{5}{6} であり、2回目に1の目が出る確率は 16\frac{1}{6} なので、56×16=536\frac{5}{6} \times \frac{1}{6} = \frac{5}{36}です。
(5) 2回目の得点が1点である確率
2回目の得点が1点であるには、2回目のサイコロの目が1で、かつ1回目に1の目が出ていない必要があります。
1回目に1の目が出ない確率は 56\frac{5}{6}。2回目に1の目が出る確率は 16\frac{1}{6} 。なので求める確率は 56×16=536\frac{5}{6} \times \frac{1}{6} = \frac{5}{36}
(6) 3回目の得点が1点である確率
3回目の得点が1点であるためには、1,2回目に1の目が出ておらず、3回目に1の目が出る必要があります。
1,2回目に1の目が出ない確率は、(56)2=2536(\frac{5}{6})^2 = \frac{25}{36}
3回目に1の目が出る確率は 16\frac{1}{6}
したがって求める確率は、2536×16=25216\frac{25}{36} \times \frac{1}{6} = \frac{25}{216}
(7) 3回目の得点が1点であったとき、2回目の得点が7点である条件付き確率
事象A: 3回目の得点が1点
事象B: 2回目の得点が7点
求めるのは P(BA)=P(AB)P(A)P(B|A) = \frac{P(A \cap B)}{P(A)}
P(A)P(A): 3回目の得点が1点である確率 (上記(6)より) 25216\frac{25}{216}
P(AB)P(A \cap B): 2回目の得点が7点で、3回目の得点が1点である確率
2回目の得点が7点であるためには、1回目に1以外の目が出て、2回目に1の目が出る必要があります。
この確率は 56×16=536\frac{5}{6} \times \frac{1}{6} = \frac{5}{36}
3回目の得点が1点であるためには、1,2回目に1以外の目が出て、3回目に1の目が出る必要があります。
2回目の得点が7点だった場合、1回目は1以外の目が出て2回目に1の目が出ています。つまり、3回目が初めての1の目であれば、3回目の得点は1点になります。
したがって、P(AB)P(A \cap B) は、1回目に1以外の目が出て、2回目に1の目が出て、3回目に1の目が出た場合を除く確率です。
1回目に1以外の目が出る確率は 56\frac{5}{6}、2回目に1の目が出る確率は 16\frac{1}{6}、3回目に1の目が出る確率は 16\frac{1}{6} です。
そのため、P(AB)=(56)(16)(56)=25216P(A \cap B) = (\frac{5}{6})(\frac{1}{6})(\frac{5}{6}) = \frac{25}{216}
P(BA)=56×16×16(56)2×16=521625216=525=15P(B|A) = \frac{\frac{5}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6}}{(\frac{5}{6})^2 \times \frac{1}{6}} = \frac{\frac{5}{216}}{\frac{25}{216}} = \frac{5}{25} = \frac{1}{5}

3. 最終的な答え

ア: 1
イ: 6
ウ: 1
エ: 2
オ: 9
カ: 2
キ: 5
クケ: 36
コ: 5
サシ: 36
スセ: 25
ソタチ: 216
ツ: 1
テト: 5

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