ある工場で同じ製品をA, Bの2つの機械で作っており、Aの機械で作られた製品が不良品である確率は2%、Bの機械で作られた製品が不良品である確率は5%です。Aの機械とBの機械で作られる製品の割合は2:1です。 (1) 製品の中から1個取り出したとき、その製品が不良品である確率を求めます。 (2) 取り出した製品が不良品であったとき、その製品がAの機械で作られたものである確率を求めます。

確率論・統計学確率ベイズの定理全確率の定理条件付き確率
2025/6/1

1. 問題の内容

ある工場で同じ製品をA, Bの2つの機械で作っており、Aの機械で作られた製品が不良品である確率は2%、Bの機械で作られた製品が不良品である確率は5%です。Aの機械とBの機械で作られる製品の割合は2:1です。
(1) 製品の中から1個取り出したとき、その製品が不良品である確率を求めます。
(2) 取り出した製品が不良品であったとき、その製品がAの機械で作られたものである確率を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 全確率の定理を用います。
Aの機械で作られる確率を P(A)P(A)、Bの機械で作られる確率を P(B)P(B)、不良品である確率を P(不良)P(不良) とします。
問題文より、
P(A)=22+1=23P(A) = \frac{2}{2+1} = \frac{2}{3}
P(B)=12+1=13P(B) = \frac{1}{2+1} = \frac{1}{3}
Aの機械で作られた製品が不良品である確率を P(不良A)P(不良|A)、Bの機械で作られた製品が不良品である確率を P(不良B)P(不良|B) とすると、
P(不良A)=0.02P(不良|A) = 0.02
P(不良B)=0.05P(不良|B) = 0.05
したがって、不良品である確率は
P(不良)=P(不良A)P(A)+P(不良B)P(B)P(不良) = P(不良|A)P(A) + P(不良|B)P(B)
=0.02×23+0.05×13= 0.02 \times \frac{2}{3} + 0.05 \times \frac{1}{3}
=0.043+0.053=0.093=0.03= \frac{0.04}{3} + \frac{0.05}{3} = \frac{0.09}{3} = 0.03
(2) ベイズの定理を用います。
不良品であるとき、それがAの機械の製品である確率は、P(A不良)P(A|不良) です。
ベイズの定理より、
P(A不良)=P(不良A)P(A)P(不良)P(A|不良) = \frac{P(不良|A)P(A)}{P(不良)}
=0.02×230.03=0.0430.03=0.043×0.03=0.040.09=49= \frac{0.02 \times \frac{2}{3}}{0.03} = \frac{\frac{0.04}{3}}{0.03} = \frac{0.04}{3 \times 0.03} = \frac{0.04}{0.09} = \frac{4}{9}

3. 最終的な答え

(1) 不良品である確率:0.03
(2) 不良品であるとき、それがAの機械の製品である確率:4/9

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