4人で1回だけじゃんけんをする。あいこになった場合も1回と数える。 (1) 1人が勝つ確率を求めよ。 (2) あいこになる確率を求めよ。 (3) 勝つ人数の期待値を求めよ。

確率論・統計学確率期待値場合の数じゃんけん
2025/6/1

1. 問題の内容

4人で1回だけじゃんけんをする。あいこになった場合も1回と数える。
(1) 1人が勝つ確率を求めよ。
(2) あいこになる確率を求めよ。
(3) 勝つ人数の期待値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 1人が勝つ確率
まず、4人のじゃんけんの手の出し方の総数を求める。各人がグー、チョキ、パーの3通りの手を出すので、全部で 34=813^4 = 81 通りである。
特定の1人が勝つ場合を考える。特定の1人が勝つためには、他の3人がその人に負ける手を出す必要がある。例えば、特定の1人がグーで勝つ場合、他の3人はチョキを出す必要がある。同様に、特定の1人がチョキで勝つ場合は、他の3人はパーを出し、特定の1人がパーで勝つ場合は、他の3人はグーを出す。よって、特定の1人が勝つ場合は3通りである。
4人の中から勝つ1人を選ぶ方法は 4C1=4{}_4C_1 = 4 通りある。従って、1人が勝つ場合は 4×3=124 \times 3 = 12 通りである。
したがって、1人が勝つ確率は 1281=427\frac{12}{81} = \frac{4}{27} である。
(2) あいこになる確率
あいこになる場合は、全員の手が同じか、3種類の手がすべて出る場合、2種類の手が出ていて、少なくとも2人が同じ手を出す場合がある。ここでは、あいこにならない場合を考えて、全体から引く方法で考える。
あいこにならない場合は、1人が勝つ場合(上記(1)で計算)と、2人が勝つ場合、3人が勝つ場合がある。
2人が勝つ場合:勝つ手を1つ選び(3通り)、勝つ2人を選ぶ(4C2=6{}_4C_2=6通り)。残りの2人はそれ以外の負ける手を出す必要がある(1通り)。よって3×6=183 \times 6 = 18通り。
3人が勝つ場合:勝つ手を1つ選び(3通り)、勝つ3人を選ぶ(4C3=4{}_4C_3=4通り)。残りの1人は負ける手を出す必要がある(1通り)。よって3×4=123 \times 4=12通り。
1人が勝つ場合は12通り(上記参照)。
したがって、あいこにならないのは、12+18+12=4212+18+12 = 42通り。
あいこになるのは 81(12+18+12)=8142=3981 - (12+18+12) = 81 - 42 = 39通り。
あいこになる確率は 3981=1327\frac{39}{81} = \frac{13}{27}
(3) 勝つ人数の期待値
勝つ人数が1人の確率は1281\frac{12}{81}、2人の確率は1881\frac{18}{81}、3人の確率は1281\frac{12}{81}、あいこ(0人勝ち)の確率は3981\frac{39}{81}である。
勝つ人数の期待値は、1×1281+2×1881+3×1281+0×3981=12+36+3681=8481=28271 \times \frac{12}{81} + 2 \times \frac{18}{81} + 3 \times \frac{12}{81} + 0 \times \frac{39}{81} = \frac{12+36+36}{81} = \frac{84}{81} = \frac{28}{27}

3. 最終的な答え

(1) 1人が勝つ確率:427\frac{4}{27}
(2) あいこになる確率:1327\frac{13}{27}
(3) 勝つ人数の期待値:2827\frac{28}{27}

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