大小2つのサイコロを同時に投げたとき、大きいサイコロの出目を$X$、小さいサイコロの出目を$Y$とする。$T = 2X - Y$とするとき、以下の問題を解く。 (1) $P(T=6)$と$P(T \ge 0)$を求めよ。 (2) $V(X)$と$E(T)$を求めよ。

確率論・統計学確率確率分布期待値分散サイコロ
2025/6/2

1. 問題の内容

大小2つのサイコロを同時に投げたとき、大きいサイコロの出目をXX、小さいサイコロの出目をYYとする。T=2XYT = 2X - Yとするとき、以下の問題を解く。
(1) P(T=6)P(T=6)P(T0)P(T \ge 0)を求めよ。
(2) V(X)V(X)E(T)E(T)を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) P(T=6)P(T=6)を求める。T=2XY=6T = 2X - Y = 6となるのは、
(X,Y)=(4,2),(5,4),(6,6)(X,Y) = (4,2), (5,4), (6,6)の3通り。
したがって、
P(T=6)=336=112P(T=6) = \frac{3}{36} = \frac{1}{12}
P(T0)P(T \ge 0)を求める。T=2XY0T = 2X - Y \ge 0すなわち2XY2X \ge Yとなる確率を求める。
X=1X = 1のとき、Y=1,2Y = 1, 2の2通り
X=2X = 2のとき、Y=1,2,3,4Y = 1, 2, 3, 4の4通り
X=3X = 3のとき、Y=1,2,3,4,5,6Y = 1, 2, 3, 4, 5, 6の6通り
X=4X = 4のとき、Y=1,2,3,4,5,6Y = 1, 2, 3, 4, 5, 6の6通り
X=5X = 5のとき、Y=1,2,3,4,5,6Y = 1, 2, 3, 4, 5, 6の6通り
X=6X = 6のとき、Y=1,2,3,4,5,6Y = 1, 2, 3, 4, 5, 6の6通り
合計2+4+6+6+6+6=302 + 4 + 6 + 6 + 6 + 6 = 30通り。
したがって、P(T0)=3036=56P(T \ge 0) = \frac{30}{36} = \frac{5}{6}
(2) V(X)V(X)E(T)E(T)を求める。
XXは大きいサイコロの出目なので、XXの確率分布は次のようになる。
P(X=k)=16P(X=k) = \frac{1}{6} for k=1,2,3,4,5,6k = 1, 2, 3, 4, 5, 6
E(X)=1+2+3+4+5+66=216=72E(X) = \frac{1+2+3+4+5+6}{6} = \frac{21}{6} = \frac{7}{2}
E(X2)=12+22+32+42+52+626=916E(X^2) = \frac{1^2+2^2+3^2+4^2+5^2+6^2}{6} = \frac{91}{6}
V(X)=E(X2)(E(X))2=916(72)2=916494=18214712=3512V(X) = E(X^2) - (E(X))^2 = \frac{91}{6} - (\frac{7}{2})^2 = \frac{91}{6} - \frac{49}{4} = \frac{182-147}{12} = \frac{35}{12}
YYは小さいサイコロの出目なので、YYの確率分布はXXと同様である。
E(Y)=72E(Y) = \frac{7}{2}
E(T)=E(2XY)=2E(X)E(Y)=2(72)72=72E(T) = E(2X - Y) = 2E(X) - E(Y) = 2(\frac{7}{2}) - \frac{7}{2} = \frac{7}{2}

3. 最終的な答え

(1) P(T=6)=112P(T=6) = \frac{1}{12}P(T0)=56P(T \ge 0) = \frac{5}{6}
(2) V(X)=3512V(X) = \frac{35}{12}E(T)=72E(T) = \frac{7}{2}

「確率論・統計学」の関連問題

与えられた $x$ と $y$ のデータに対して、相関係数を計算し、選択肢の中から最も近い値を選ぶ。

相関係数統計データ解析
2025/6/4

区別のつかない14個のボールをA, B, Cの3つの箱に入れる。ただし、どの箱にも少なくとも1個はボールが入るようにする。このとき、入れ方は何通りあるか。

重複組み合わせ場合の数組み合わせ
2025/6/4

20個の値からなるデータがあり、そのうち8個の値の平均は12、分散は3である。残りの12個の値の平均は17、分散は8である。このデータ全体の平均と分散を求めよ。

平均分散データ分析統計
2025/6/4

## 1. 問題の内容

組み合わせ順列場合の数組合せ論
2025/6/4

8人を、(1) A, B, C, D の4つの組に2人ずつ分ける場合と、(2) 2人ずつの4つの組に分ける場合の数を求める問題です。

組み合わせ場合の数順列
2025/6/4

与えられた6個のデータ $1, 1, 1, 2, 2, 3$ の標準偏差を求める。

標準偏差分散データの解析統計
2025/6/4

7人の大人の中から3人を選び、6人の子供の中から3人を選ぶ。このとき、大人3人と子供3人の計6人の組は何通り作れるか?

組み合わせ場合の数積の法則
2025/6/4

変量 $X$ と $Y$ のデータ $(x_i, y_i)$ に対して、$X' = ax_i + b$、$Y' = cy_i + d$ という新しい変量 $X'$、$Y'$ を定義する。 (1) $X...

分散共分散相関係数変量変換統計
2025/6/4

1つのサイコロを振り、出た目が3の倍数(3または6)のとき3点、3の倍数でないとき(1, 2, 4, 5)-1点を得るゲームを180回繰り返したとき、得点の合計の平均と分散を求める問題です。

確率期待値分散サイコロ確率分布
2025/6/4

50個のデータがあり、そのうち20個のデータの平均値が5、分散が56で、残りの30個のデータの平均値が10、分散が76である。50個全体の平均値と分散を求める。

平均分散データの分析統計
2025/6/4