不等式 $x^2 + 10y^2 \ge 6xy$ を証明し、等号が成り立つ条件を求める問題です。Aさんの証明には誤りが含まれているため、その箇所を特定し、正しい証明を記述する必要があります。

代数学不等式証明2次式平方完成
2025/6/2

1. 問題の内容

不等式 x2+10y26xyx^2 + 10y^2 \ge 6xy を証明し、等号が成り立つ条件を求める問題です。Aさんの証明には誤りが含まれているため、その箇所を特定し、正しい証明を記述する必要があります。

2. 解き方の手順

Aさんの証明の各ステップを確認し、誤りを見つけます。
* 左辺-右辺 = x2+10y26xyx^2 + 10y^2 - 6xy
* ① x2+10y26xy=x26xy+9y2+y2x^2 + 10y^2 - 6xy = x^2 - 6xy + 9y^2 + y^2
* ② x26xy+9y2+y2=(x3y)2+y2x^2 - 6xy + 9y^2 + y^2 = (x - 3y)^2 + y^2
* ③ (x3y)20(x-3y)^2 \ge 0, y20y^2 \ge 0 であるから (x3y)2+y20(x - 3y)^2 + y^2 \ge 0
* ④ したがって x2+10y26xyx^2 + 10y^2 \ge 6xy。等号が成り立つのは x3y=0x - 3y = 0 すなわち x=3yx = 3y のときである。
①の式変形は正しいです。10y210y^29y2+y29y^2 + y^2 に分解しています。
②の式変形も正しいです。x26xy+9y2x^2 - 6xy + 9y^2(x3y)2(x - 3y)^2 に因数分解しています。
③も正しいです。実数の2乗は0以上なので、(x3y)20(x-3y)^2 \ge 0 かつ y20y^2 \ge 0 です。
④について、等号が成り立つ条件は (x3y)2+y2=0(x - 3y)^2 + y^2 = 0 です。(x3y)20(x - 3y)^2 \ge 0 かつ y20y^2 \ge 0 であることから、(x3y)2=0 (x - 3y)^2 = 0 かつ y2=0y^2 = 0 でなければなりません。よって、x3y=0x - 3y = 0 かつ y=0y = 0 が必要です。したがって、x=3yx = 3y かつ y=0y=0 となり、x=0x=0 かつ y=0y=0 が等号が成り立つ条件です。よって④が誤りです。

3. 最終的な答え

誤っている箇所:④
正しい証明:
左辺-右辺 = x2+10y26xyx^2 + 10y^2 - 6xy
= (x26xy+9y2)+y2(x^2 - 6xy + 9y^2) + y^2
= (x3y)2+y2(x - 3y)^2 + y^2
(x3y)20(x - 3y)^2 \ge 0, y20y^2 \ge 0 であるから、
(x3y)2+y20(x - 3y)^2 + y^2 \ge 0
したがって x2+10y26xyx^2 + 10y^2 \ge 6xy
等号が成り立つのは (x3y)2=0(x - 3y)^2 = 0 かつ y2=0y^2 = 0 すなわち x=0x = 0 かつ y=0y = 0 のときである。

「代数学」の関連問題

実数 $b > 0$ に対して、以下の3つの不等式を満たすような $a > 0$ を1つ見つける問題です。 (1) $5a \le b$ (2) $4a^2 + 3a \le b$ (3) $3a^3...

不等式二次不等式三次不等式代数
2025/6/4

問題は、$a \neq 0$ のとき、以下の行列の逆行列を求めることです。 (1) $ \begin{pmatrix} a & 1 & 1 \\ 0 & a & 1 \\ 0 & 0 & a \end...

線形代数行列逆行列行列式
2025/6/4

実数 $b>0$ に対して、不等式 $5a \le b$ を満たすような実数 $a>0$ を一つ見つける問題です。

不等式実数解の範囲
2025/6/4

与えられた不等式 $9x^2 - 6x + 1 > 0$ を解き、$x$ の範囲を求める問題です。

不等式二次不等式因数分解完全平方
2025/6/4

与えられた行列に対して、逆行列が存在する場合はそれを求め、存在しない場合はその旨を答える問題です。今回は、(1)と(4)の行列について逆行列を求めます。

線形代数行列逆行列基本変形
2025/6/4

与えられた不等式 $x^2 - x > 2x + 28$ を解き、$x$の範囲を求める。

二次不等式因数分解不等式
2025/6/4

問題は、$a$ を実数とするとき、与えられた式の変形過程で誤りがある箇所を特定し、正しい変形を記述することです。特に、(1) $\sqrt{a^2+2a+1}$ と (2) $\sqrt{a^4+2a...

絶対値平方根式の変形不等式
2025/6/4

$m, n$ は異なる正の整数とする。2次方程式 $5nx^2 + (mn - 20)x + 4m = 0$ が1より大きい解と1より小さい解をもつような $m, n$ の組 $(m, n)$ をすべ...

二次方程式解の配置不等式整数
2025/6/4

A店とB店の案内状の制作費を比較する問題です。A店では100部までは5000円、100部を超えると1部につき40円です。B店では100部までは4500円、100部を超えると1部につき43円です。A店で...

不等式文章問題一次関数
2025/6/4

2次関数 $y = x^2 + 3x + k$ が $x$ 軸と 2 点で交わるような $k$ の範囲を求める。

二次関数判別式不等式
2025/6/4