点 $(x, y)$ が不等式 $(x-3)^2 + (y-2)^2 \leq 1$ の表す領域上を動くとき、 (1) $2x + y$ の取り得る値の範囲を求める。 (2) $x^2 + y^2$ の取り得る値の範囲を求める。

幾何学不等式領域最大・最小
2025/6/3

1. 問題の内容

(x,y)(x, y) が不等式 (x3)2+(y2)21(x-3)^2 + (y-2)^2 \leq 1 の表す領域上を動くとき、
(1) 2x+y2x + y の取り得る値の範囲を求める。
(2) x2+y2x^2 + y^2 の取り得る値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) 2x+y=k2x + y = k とおく。これは傾きが -2 の直線を表す。この直線が円 (x3)2+(y2)2=1(x-3)^2 + (y-2)^2 = 1 と共有点を持つときの kk の範囲を求める。
y=2x+ky = -2x + k(x3)2+(y2)2=1(x-3)^2 + (y-2)^2 = 1 に代入する。
(x3)2+(2x+k2)2=1(x-3)^2 + (-2x + k - 2)^2 = 1
x26x+9+4x24(k2)x+(k2)2=1x^2 - 6x + 9 + 4x^2 - 4(k-2)x + (k-2)^2 = 1
5x2(6+4(k2))x+9+(k2)21=05x^2 - (6 + 4(k-2))x + 9 + (k-2)^2 - 1 = 0
5x2(4k2)x+k24k+12=05x^2 - (4k - 2)x + k^2 - 4k + 12 = 0
この二次方程式が実数解を持つ条件は、判別式 D0D \geq 0 である。
D=(4k2)24(5)(k24k+12)=16k216k+420k2+80k240=4k2+64k2360D = (4k - 2)^2 - 4(5)(k^2 - 4k + 12) = 16k^2 - 16k + 4 - 20k^2 + 80k - 240 = -4k^2 + 64k - 236 \geq 0
k216k+590k^2 - 16k + 59 \leq 0
k=16±1624(59)2=16±2562362=16±202=16±252=8±5k = \frac{16 \pm \sqrt{16^2 - 4(59)}}{2} = \frac{16 \pm \sqrt{256 - 236}}{2} = \frac{16 \pm \sqrt{20}}{2} = \frac{16 \pm 2\sqrt{5}}{2} = 8 \pm \sqrt{5}
よって、85k8+58 - \sqrt{5} \leq k \leq 8 + \sqrt{5}
したがって、2x+y2x + y の取り得る値の範囲は 852x+y8+58 - \sqrt{5} \leq 2x + y \leq 8 + \sqrt{5}
(2) x2+y2=r2x^2 + y^2 = r^2 とおく。これは原点を中心とする半径 rr の円を表す。この円が (x3)2+(y2)21(x-3)^2 + (y-2)^2 \leq 1 と共有点を持つときの r2r^2 の範囲を求める。
(x3)2+(y2)2=1(x-3)^2 + (y-2)^2 = 1 の中心は (3,2)(3, 2) で、半径は 1 である。
原点と中心 (3,2)(3, 2) との距離は 32+22=9+4=13\sqrt{3^2 + 2^2} = \sqrt{9 + 4} = \sqrt{13} である。
x2+y2x^2 + y^2 の最小値は (131)2=13213+1=14213(\sqrt{13} - 1)^2 = 13 - 2\sqrt{13} + 1 = 14 - 2\sqrt{13}
x2+y2x^2 + y^2 の最大値は (13+1)2=13+213+1=14+213(\sqrt{13} + 1)^2 = 13 + 2\sqrt{13} + 1 = 14 + 2\sqrt{13}
よって、14213x2+y214+21314 - 2\sqrt{13} \leq x^2 + y^2 \leq 14 + 2\sqrt{13}

3. 最終的な答え

(1) 852x+y8+58 - \sqrt{5} \leq 2x + y \leq 8 + \sqrt{5}
(2) 14213x2+y214+21314 - 2\sqrt{13} \leq x^2 + y^2 \leq 14 + 2\sqrt{13}

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