1枚のコインを8回投げたところ、表が1回、裏が7回出ました。このコインに表と裏の出る確率に偏りがあるかどうかを有意水準5%で検定します。帰無仮説は「コインに偏りがない」、対立仮説は「コインに偏りがある」です。表と裏の出る確率がそれぞれ $1/2$ のコインを8回投げたとき、表または裏が7回以上出る確率が0.07であるとき、帰無仮説または対立仮説のどちらを受け入れるかを答えます。

確率論・統計学仮説検定二項分布確率有意水準
2025/3/27

1. 問題の内容

1枚のコインを8回投げたところ、表が1回、裏が7回出ました。このコインに表と裏の出る確率に偏りがあるかどうかを有意水準5%で検定します。帰無仮説は「コインに偏りがない」、対立仮説は「コインに偏りがある」です。表と裏の出る確率がそれぞれ 1/21/2 のコインを8回投げたとき、表または裏が7回以上出る確率が0.07であるとき、帰無仮説または対立仮説のどちらを受け入れるかを答えます。

2. 解き方の手順

まず、コインに偏りがないという帰無仮説のもとで、8回コインを投げたときに表または裏が7回以上出る確率を計算します。
表または裏が7回以上出る確率は、表が7回出る確率、表が8回出る確率、裏が7回出る確率、裏が8回出る確率の合計です。
二項分布の確率の公式は次の通りです。
P(X=k)=(nk)pk(1p)nkP(X=k) = \binom{n}{k}p^k(1-p)^{n-k}
ここで、n=8n=8p=1/2p=1/2です。
表が7回出る確率は、
P(X=7)=(87)(1/2)7(1/2)87=8(1/2)8=8/256=1/32=0.03125P(X=7) = \binom{8}{7}(1/2)^7(1/2)^{8-7} = 8(1/2)^8 = 8/256 = 1/32 = 0.03125
表が8回出る確率は、
P(X=8)=(88)(1/2)8(1/2)88=1(1/2)8=1/2560.0039P(X=8) = \binom{8}{8}(1/2)^8(1/2)^{8-8} = 1(1/2)^8 = 1/256 \approx 0.0039
裏が7回出る確率は表が1回出る確率と同じなので、
P(X=1)=(81)(1/2)1(1/2)81=8(1/2)8=8/256=1/32=0.03125P(X=1) = \binom{8}{1}(1/2)^1(1/2)^{8-1} = 8(1/2)^8 = 8/256 = 1/32 = 0.03125
裏が8回出る確率は表が0回出る確率と同じなので、
P(X=0)=(80)(1/2)0(1/2)80=1(1/2)8=1/2560.0039P(X=0) = \binom{8}{0}(1/2)^0(1/2)^{8-0} = 1(1/2)^8 = 1/256 \approx 0.0039
表または裏が7回以上出る確率は、
0.03125+0.0039+0.03125+0.0039=0.07030.03125 + 0.0039 + 0.03125 + 0.0039 = 0.0703
これは問題文に与えられている0.07とほぼ一致します。
有意水準は5% = 0.05です。計算された確率0.07は有意水準0.05よりも大きいため、帰無仮説を棄却できません。つまり、コインに偏りがないという帰無仮説を受け入れます。

3. 最終的な答え

① 帰無仮説を受け入れる

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