1. 問題の内容
与えられた選択肢の中から、統計的検定の判断として最も適切なものを選ぶ問題です。
2. 解き方の手順
統計的検定の基本的な考え方を確認します。
* 帰無仮説と対立仮説: 検定では、まず帰無仮説を立て、それが正しいかどうかを検証します。もし帰無仮説が否定されれば、対立仮説を採択します。
* 有意水準とp値: 有意水準は、帰無仮説が実際には正しいのに、誤って棄却してしまう確率の許容範囲です。p値は、帰無仮説が正しいとした場合に、得られたデータよりも極端なデータが得られる確率です。p値が有意水準を下回る場合、帰無仮説を棄却します。
* 検定統計量と臨界値:検定統計量はある統計量を計算したもので、その値がある閾値(臨界値)を超えた場合に帰無仮説を棄却します。
選択肢を一つずつ検討します。
A. 検定統計量の値が限界値を超えるとき、対立仮説を棄却する。→ 検定統計量が限界値を超えると、帰無仮説を棄却し、対立仮説を採択します。したがって、この選択肢は誤りです。
B. p値が有意水準を下回るとき、対立仮説を採択する。→ p値が有意水準を下回るとき、帰無仮説を棄却し、対立仮説を採択します。したがって、この選択肢は正しいです。
C. 平均値差が標準誤差より小さくなるとき、帰無仮説を棄却する。→ 平均値差が標準誤差より小さい場合でも、帰無仮説を棄却できるとは限りません。帰無仮説を棄却するかどうかは、p値と有意水準を比較する必要があります。したがって、この選択肢は誤りです。
D. 有意確率が標準誤差より小さくなるとき、対立仮説を棄却する。→ 有意確率はp値を指します。p値(有意確率)が小さくなるとき、帰無仮説を棄却し、対立仮説を採択します。したがって、この選択肢は誤りです。
3. 最終的な答え
B. p値が有意水準を下回るとき、対立仮説を採択する