$x \to 0$ のとき、以下の問に答える問題です。ただし、$a, b, c$ は実数、$l, m, n$ は正の整数とし、$l$ は可能な限り最大の整数とします。 (1) $x^m o(x^n) = o(x^l)$ が成り立つような $l$ を求めなさい。

解析学極限無限小ランダウの記号
2025/6/4

1. 問題の内容

x0x \to 0 のとき、以下の問に答える問題です。ただし、a,b,ca, b, c は実数、l,m,nl, m, n は正の整数とし、ll は可能な限り最大の整数とします。
(1) xmo(xn)=o(xl)x^m o(x^n) = o(x^l) が成り立つような ll を求めなさい。

2. 解き方の手順

(1) o(xn)o(x^n) は、xnx^n より高次の無限小を表します。つまり、
limx0o(xn)xn=0\lim_{x \to 0} \frac{o(x^n)}{x^n} = 0
と書けます。
xmo(xn)=o(xl)x^m o(x^n) = o(x^l) ということは、
limx0xmo(xn)xl=0\lim_{x \to 0} \frac{x^m o(x^n)}{x^l} = 0
となるということです。
ここで、仮にo(xn)o(x^n)xnx^nに非常に近いと考えると、xmo(xn)xm+nx^m o(x^n) \approx x^{m+n}と考えることができます。そうすると、xm+n=o(xl)x^{m+n}= o(x^l)となるためには、l<m+nl<m+nが成り立てばよいことになります。llは可能な限り最大の整数なので、l=m+n1l = m+n-1というのは、o(xn)=o(xn)o(x^n) = o(x^n)の場合です。
しかし、o(xn)o(x^n)xnx^n よりも高次の無限小なので、xmo(xn)x^m o(x^n)xm+nx^{m+n} よりも高次の無限小になります。
したがって、xmo(xn)=o(xm+n)x^m o(x^n) = o(x^{m+n}) となり、l=m+nl = m+n が成り立ちます。

3. 最終的な答え

(1) l=m+nl = m+n

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