(1) 3次方程式 $\frac{2}{3}x^3 - x^2 - 4x + 7 = 0$ の異なる実数解の個数を求めよ。 (2) $x \le 0$ において、常に不等式 $-x^3 + 24x + k \ge -3x^2$ が成り立つような定数 $k$ の値の範囲を求めよ。

1. 問題の内容

(1) 3次方程式 $\frac{2}{3}x^3 - x^2 - 4x + 7 = 0$ の異なる実数解の個数を求めよ。

(2) $x \le 0$ において、常に不等式 $-x^3 + 24x + k \ge -3x^2$ が成り立つような定数 $k$ の値の範囲を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) $f(x) = \frac{2}{3}x^3 - x^2 - 4x + 7$ とおくと、

$f'(x) = 2x^2 - 2x - 4 = 2(x^2 - x - 2) = 2(x-2)(x+1)$

$f'(x) = 0$ となるのは $x = 2, -1$

$f(-1) = \frac{2}{3}(-1) - (-1)^2 - 4(-1) + 7 = -\frac{2}{3} - 1 + 4 + 7 = 10 - \frac{2}{3} = \frac{28}{3}$

$f(2) = \frac{2}{3}(8) - 4 - 8 + 7 = \frac{16}{3} - 5 = \frac{1}{3}$

$x$が十分大きいとき$f(x)$は正の値をとる。

$f(x)$は$x = -1$で極大値$\frac{28}{3}$をとり、$x=2$で極小値$\frac{1}{3}$をとる。

極大値も極小値も正であるから、$f(x) = 0$ となる実数解は1つ。

(2) $-x^3 + 24x + k \ge -3x^2$ より、

$k \ge x^3 - 3x^2 - 24x$

$g(x) = x^3 - 3x^2 - 24x$ とおくと、 $x \le 0$ において $k \ge g(x)$ が成り立つ条件は $k \ge \max_{x\le 0} g(x)$ である。

$g'(x) = 3x^2 - 6x - 24 = 3(x^2 - 2x - 8) = 3(x-4)(x+2)$

$g'(x) = 0$ となるのは $x = 4, -2$

$x \le 0$ であるから、$x = -2$ の前後で $g'(x)$ の符号が変化する。

$g(-2) = (-2)^3 - 3(-2)^2 - 24(-2) = -8 - 12 + 48 = 28$

$x \le 0$ であるから、$g(x)$ は $x = -2$ で極大値をとる。

また、$x=0$ のとき、$g(0) = 0$

$x \to -\infty$ のとき、$g(x) \to -\infty$ なので、$g(-2) = 28$ が最大値となる。

したがって、$k \ge 28$

3. 最終的な答え

(1) 1個

(2) $k \ge 28$