関数 $f(x) = x^2 - ax + 2a + 5$ と $g(x) = 2x^2 + x - 3$ が与えられている。ただし、$a$ は実数の定数である。 (a) 方程式 $f(x) = 0$ が、2つの異なる4より大きい解をもつような $a$ の値の範囲を求める。 (b) 不等式 $f(x) < 0$ かつ $g(x) < 0$ を満たす整数 $x$ がちょうど1つ存在するような $a$ の値の範囲を求める。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = x^2 - ax + 2a + 5$ と $g(x) = 2x^2 + x - 3$ が与えられている。ただし、$a$ は実数の定数である。

(a) 方程式 $f(x) = 0$ が、2つの異なる4より大きい解をもつような $a$ の値の範囲を求める。

(b) 不等式 $f(x) < 0$ かつ $g(x) < 0$ を満たす整数 $x$ がちょうど1つ存在するような $a$ の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(a) $f(x) = 0$ が2つの異なる4より大きい解を持つ条件を求める。

まず、$f(x) = 0$ が異なる2つの実数解を持つ必要があるので、判別式 $D > 0$ である必要がある。

$D = a^2 - 4(2a+5) = a^2 - 8a - 20 > 0$

$(a-10)(a+2) > 0$ より、$a < -2$ または $a > 10$ である。

次に、2つの解がともに4より大きいという条件を考える。$f(x)=0$の2つの解を$\alpha, \beta$とする。

$\alpha > 4, \beta > 4$ であるためには、

(1) $f(4) > 0$

(2) 軸 $x = \frac{a}{2} > 4$

の条件を満たす必要がある。

(1) $f(4) = 4^2 - 4a + 2a + 5 = 16 - 2a + 5 = 21 - 2a > 0$ より、$2a < 21$、つまり、$a < \frac{21}{2} = 10.5$

(2) $\frac{a}{2} > 4$ より、$a > 8$

したがって、$a$ の範囲は $8 < a < 10.5$ となる。

$a < -2$ または $a > 10$ の条件とあわせて、$10 < a < 10.5$ となる。

(b) $f(x) < 0$ かつ $g(x) < 0$ を満たす整数 $x$ がちょうど1つ存在する条件を求める。

まず、$g(x) < 0$ を解く。

$g(x) = 2x^2 + x - 3 = (2x + 3)(x - 1) < 0$ より、$-\frac{3}{2} < x < 1$ である。

これを満たす整数 $x$ は、$x = -1, 0$ である。

$f(x) < 0$ かつ $g(x) < 0$ を満たす整数 $x$ がちょうど1つ存在するということは、

(i) $x = -1$ のみ満たす場合、$f(-1) < 0$ かつ $f(0) \geq 0$

(ii) $x = 0$ のみ満たす場合、$f(0) < 0$ かつ $f(-1) \geq 0$

が考えられる。

$f(x) = x^2 - ax + 2a + 5$

$f(-1) = 1 + a + 2a + 5 = 3a + 6$

$f(0) = 2a + 5$

(i) の場合、$f(-1) < 0$ かつ $f(0) \geq 0$

$3a + 6 < 0$ より $a < -2$

$2a + 5 \geq 0$ より $a \geq -\frac{5}{2} = -2.5$

したがって、$-2.5 \leq a < -2$

(ii) の場合、$f(0) < 0$ かつ $f(-1) \geq 0$

$2a + 5 < 0$ より $a < -\frac{5}{2} = -2.5$

$3a + 6 \geq 0$ より $a \geq -2$

この場合、条件を満たす $a$ は存在しない。

したがって、$-2.5 \leq a < -2$

3. 最終的な答え

(a) $10 < a < 10.5$

(b) $-2.5 \leq a < -2$