関数 $f(x) = x + \frac{1}{x}$ の極値、凹凸、漸近線を調べ、そのグラフの概形を描いてください。

解析学関数の解析極値凹凸漸近線グラフ
2025/6/5
はい、承知いたしました。問題文に示されている関数の一つについて、極値、凹凸、漸近線を調べ、グラフの概形を描く問題に取り組みます。ここでは、(3) f(x)=x+1xf(x) = x + \frac{1}{x} の関数について解析します。

1. 問題の内容

関数 f(x)=x+1xf(x) = x + \frac{1}{x} の極値、凹凸、漸近線を調べ、そのグラフの概形を描いてください。

2. 解き方の手順

(1) 定義域:
f(x)=x+1xf(x) = x + \frac{1}{x}x0x \neq 0 で定義されます。
(2) 導関数と極値:
まず、一階導関数を求めます。
f(x)=11x2f'(x) = 1 - \frac{1}{x^2}
f(x)=0f'(x) = 0 となる xx を求めます。
11x2=01 - \frac{1}{x^2} = 0
x2=1x^2 = 1
x=±1x = \pm 1
次に、二階導関数を求めます。
f(x)=2x3f''(x) = \frac{2}{x^3}
x=1x = 1 のとき、f(1)=2>0f''(1) = 2 > 0 なので、x=1x = 1 で極小値をとります。
極小値は f(1)=1+11=2f(1) = 1 + \frac{1}{1} = 2
x=1x = -1 のとき、f(1)=2<0f''(-1) = -2 < 0 なので、x=1x = -1 で極大値をとります。
極大値は f(1)=1+11=2f(-1) = -1 + \frac{1}{-1} = -2
(3) 凹凸:
f(x)=2x3f''(x) = \frac{2}{x^3} なので、f(x)>0f''(x) > 0 となるのは x>0x > 0 のとき、f(x)<0f''(x) < 0 となるのは x<0x < 0 のときです。
したがって、x>0x > 0 で下に凸、x<0x < 0 で上に凸となります。変曲点はありません。
(4) 漸近線:
xx \to \infty のとき、f(x)f(x) \to \infty
xx \to -\infty のとき、f(x)f(x) \to -\infty
x0+x \to 0^+ のとき、f(x)f(x) \to \infty
x0x \to 0^- のとき、f(x)f(x) \to -\infty
x=0x=0 は垂直漸近線です。
また、xx \to \infty のとき、f(x)x=1x0f(x) - x = \frac{1}{x} \to 0 となるので、y=xy = x は斜め漸近線です。
同様に、xx \to -\infty のときも、y=xy = x は斜め漸近線です。
(5) グラフの概形:
以上の情報を基にグラフを描きます。
- x=0x=0 に垂直漸近線
- y=xy=x に斜め漸近線
- x=1x=1 で極小値2
- x=1x=-1 で極大値-2
- x>0x>0 で下に凸
- x<0x<0 で上に凸

3. 最終的な答え

関数 f(x)=x+1xf(x) = x + \frac{1}{x} について:
- 極大値:x=1x = -1f(1)=2f(-1) = -2
- 極小値:x=1x = 1f(1)=2f(1) = 2
- 凹凸:x>0x > 0 で下に凸、x<0x < 0 で上に凸
- 漸近線:x=0x = 0 (垂直漸近線)、y=xy = x (斜め漸近線)
グラフの概形は上記の特徴を持つ曲線となります。

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