問題は、以下の二つの無限級数が収束するかどうかを調べ、収束する場合はその和を求めるものです。 (1) $\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{4n^2 - 1}$ (2) $\sum_{n=1}^{\infty} (\frac{1}{2})^n$

解析学無限級数級数の収束部分分数分解等比級数
2025/6/6

1. 問題の内容

問題は、以下の二つの無限級数が収束するかどうかを調べ、収束する場合はその和を求めるものです。
(1) n=114n21\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{4n^2 - 1}
(2) n=1(12)n\sum_{n=1}^{\infty} (\frac{1}{2})^n

2. 解き方の手順

(1) n=114n21\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{4n^2 - 1} について
* 部分分数分解を行います。14n21=1(2n1)(2n+1)=A2n1+B2n+1\frac{1}{4n^2 - 1} = \frac{1}{(2n-1)(2n+1)} = \frac{A}{2n-1} + \frac{B}{2n+1} とおきます。
* 1=A(2n+1)+B(2n1)1 = A(2n+1) + B(2n-1) となります。
* n=12n = \frac{1}{2} のとき、1=2A1 = 2A より A=12A = \frac{1}{2}
* n=12n = -\frac{1}{2} のとき、1=2B1 = -2B より B=12B = -\frac{1}{2}
* よって、14n21=12(12n112n+1)\frac{1}{4n^2 - 1} = \frac{1}{2}(\frac{1}{2n-1} - \frac{1}{2n+1}) となります。
* 部分和 SN=n=1N14n21=12n=1N(12n112n+1)=12[(113)+(1315)+...+(12N112N+1)]=12(112N+1)S_N = \sum_{n=1}^{N} \frac{1}{4n^2 - 1} = \frac{1}{2} \sum_{n=1}^{N} (\frac{1}{2n-1} - \frac{1}{2n+1}) = \frac{1}{2} [ (1 - \frac{1}{3}) + (\frac{1}{3} - \frac{1}{5}) + ... + (\frac{1}{2N-1} - \frac{1}{2N+1}) ] = \frac{1}{2} (1 - \frac{1}{2N+1})
* NN \to \infty のとき、12N+10\frac{1}{2N+1} \to 0 なので、limNSN=12\lim_{N \to \infty} S_N = \frac{1}{2}
* したがって、級数は収束し、その和は 12\frac{1}{2} です。
(2) n=1(12)n\sum_{n=1}^{\infty} (\frac{1}{2})^n について
* これは初項 12\frac{1}{2}、公比 12\frac{1}{2} の等比級数です。
* 等比級数の和の公式は S=a1rS = \frac{a}{1-r}r<1|r|<1のとき収束)です。ここで、aa は初項、rr は公比です。
* この場合、a=12a = \frac{1}{2}, r=12r = \frac{1}{2} なので、S=12112=1212=1S = \frac{\frac{1}{2}}{1 - \frac{1}{2}} = \frac{\frac{1}{2}}{\frac{1}{2}} = 1
* したがって、級数は収束し、その和は 1 です。

3. 最終的な答え

(1) 収束し、和は 12\frac{1}{2}
(2) 収束し、和は 11

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