与えられた関数 $f(x)$ が $x=0$ において連続であるか、微分可能であるかを理由と共に答える問題です。対象となる関数は次の2つです。 (1) $f(x) = 2|x|$ (2) $f(x) = x|x|$

1. 問題の内容

与えられた関数 $f(x)$ が $x=0$ において連続であるか、微分可能であるかを理由と共に答える問題です。対象となる関数は次の2つです。

(1) $f(x) = 2|x|$

(2) $f(x) = x|x|$

2. 解き方の手順

(1) $f(x) = 2|x|$ の場合

まず、$x=0$ における連続性を確認します。

$\lim_{x \to 0} f(x) = f(0) = 0$ であるので、$f(x)$ は $x=0$ で連続です。

次に、$x=0$ における微分可能性を調べます。

$x > 0$ のとき、$f(x) = 2x$ なので、$f'(x) = 2$

$x < 0$ のとき、$f(x) = -2x$ なので、$f'(x) = -2$

$x=0$ における右側極限微分係数は

$\lim_{h \to +0} \frac{f(0+h) - f(0)}{h} = \lim_{h \to +0} \frac{2|h| - 0}{h} = \lim_{h \to +0} \frac{2h}{h} = 2$

$x=0$ における左側極限微分係数は

$\lim_{h \to -0} \frac{f(0+h) - f(0)}{h} = \lim_{h \to -0} \frac{2|h| - 0}{h} = \lim_{h \to -0} \frac{-2h}{h} = -2$

右側極限微分係数と左側極限微分係数が異なるため、$x=0$ で微分不可能です。

(2) $f(x) = x|x|$ の場合

まず、$x=0$ における連続性を確認します。

$\lim_{x \to 0} f(x) = f(0) = 0$ であるので、$f(x)$ は $x=0$ で連続です。

次に、$x=0$ における微分可能性を調べます。

$x > 0$ のとき、$f(x) = x^2$ なので、$f'(x) = 2x$

$x < 0$ のとき、$f(x) = -x^2$ なので、$f'(x) = -2x$

$x=0$ における右側極限微分係数は

$\lim_{h \to +0} \frac{f(0+h) - f(0)}{h} = \lim_{h \to +0} \frac{h|h| - 0}{h} = \lim_{h \to +0} \frac{h^2}{h} = \lim_{h \to +0} h = 0$

$x=0$ における左側極限微分係数は

$\lim_{h \to -0} \frac{f(0+h) - f(0)}{h} = \lim_{h \to -0} \frac{h|h| - 0}{h} = \lim_{h \to -0} \frac{-h^2}{h} = \lim_{h \to -0} -h = 0$

右側極限微分係数と左側極限微分係数が等しいので、$x=0$ で微分可能です。

$f'(0) = 0$

3. 最終的な答え

(1) $f(x) = 2|x|$ は $x=0$ で連続であるが、微分不可能である。理由は右側極限微分係数と左側極限微分係数が異なるため。

(2) $f(x) = x|x|$ は $x=0$ で連続であり、微分可能である。$f'(0) = 0$