次の極限を求めます。 $\lim_{x \to 1} \frac{1}{|x-1|}$

解析学極限絶対値発散
2025/6/6
承知いたしました。以下に問題の解答を示します。

1. 問題の内容

次の極限を求めます。
limx11x1\lim_{x \to 1} \frac{1}{|x-1|}

2. 解き方の手順

絶対値記号 x1|x-1| を外すことを考えます。xx が1に近づくとき、xx は1より大きい場合と小さい場合があります。
* xx が1より大きい場合 (x>1x > 1): x1=x1|x-1| = x-1 となります。このとき、
limx1+1x1=limx1+1x1\lim_{x \to 1^+} \frac{1}{|x-1|} = \lim_{x \to 1^+} \frac{1}{x-1}
xx が1に近づくと、x1x-1 は正の方向から0に近づくため、1x1\frac{1}{x-1} は正の無限大に発散します。したがって、
limx1+1x1=+\lim_{x \to 1^+} \frac{1}{x-1} = +\infty
* xx が1より小さい場合 (x<1x < 1): x1=(x1)=1x|x-1| = -(x-1) = 1-x となります。このとき、
limx11x1=limx111x\lim_{x \to 1^-} \frac{1}{|x-1|} = \lim_{x \to 1^-} \frac{1}{1-x}
xx が1に近づくと、1x1-x は正の方向から0に近づくため、11x\frac{1}{1-x} は正の無限大に発散します。したがって、
limx111x=+\lim_{x \to 1^-} \frac{1}{1-x} = +\infty
左右からの極限が一致し、かつ正の無限大に発散するため、元の極限も正の無限大に発散します。

3. 最終的な答え

limx11x1=+\lim_{x \to 1} \frac{1}{|x-1|} = +\infty

「解析学」の関連問題

2つの曲線 $y = kx^2$ と $y = \log x$ が共有点Pで共通の接線をもつとき、$k$ の値と接線 $l$ の方程式を求める問題です。

微分接線対数関数二次関数
2025/6/6

媒介変数表示された曲線 $x = \frac{1+t^2}{1-t^2}$、 $y = \frac{2t}{1-t^2}$ について、$\frac{dy}{dx}$ を $t$ の関数として表す。

微分媒介変数表示導関数
2025/6/6

方程式 $y^3 = x^2 e^x$ で定められる $x$ の関数 $y$ について、$\frac{dy}{dx}$ を求めよ。

微分陰関数微分合成関数の微分積の微分
2025/6/6

関数 $y = \frac{(x-2)^3(x+1)}{(x-1)^2}$ を微分せよ。

微分関数の微分対数微分法
2025/6/6

次の関数を微分する問題です。ただし、$a$ は $1$ でない正の定数とします。 (1) $y = \frac{e^{2x}}{\cos x}$ (2) $y = a^{2x^2}$

微分指数関数三角関数対数微分法
2025/6/6

次の関数を微分せよ。ただし、$a$ は 1 でない正の定数とする。 (1) $y = \log_a(\cos x)$ (2) $y = \log_a \left| \frac{2x-1}{2x+1} ...

微分対数関数合成関数導関数
2025/6/6

次の関数を微分せよ。 (1) $y = 2\sin x \cos x (1 - 2\sin^2 x)$ (2) $y = (\sin x - \cos x)^2$

微分三角関数導関数合成関数
2025/6/6

$x \to \infty$のとき、次の各組の関数について、どちらの関数がより速く増大するかを比の極限値を用いて調べる問題です。 (1) $e^{2x}$ と $10x^9 + 5x^5 + 2x^2...

極限関数の増大指数関数多項式関数ロピタルの定理
2025/6/6

$\lim_{x \to \pi} \frac{1 + \cos x}{(x - \pi)^2}$ を計算します。

極限ロピタルの定理三角関数微分
2025/6/6

$\lim_{x \to \pi} \frac{1 + \cos x}{(x-\pi)^2}$ を計算する問題です。

極限ロピタルの定理三角関数
2025/6/6