次の極限を求めます。 $\lim_{x \to 0} \frac{\tan^{-1} x}{x}$

解析学極限ロピタルの定理逆正接関数微分
2025/6/6

1. 問題の内容

次の極限を求めます。
limx0tan1xx\lim_{x \to 0} \frac{\tan^{-1} x}{x}

2. 解き方の手順

この極限を求めるために、ロピタルの定理を用いることができます。なぜなら、x0x \to 0 のとき、tan1x0\tan^{-1} x \to 0 であり、x0x \to 0 であるため、00\frac{0}{0} の不定形となるからです。
ロピタルの定理を適用すると、分子と分母をそれぞれ微分します。
分子の微分:
ddx(tan1x)=11+x2\frac{d}{dx} (\tan^{-1} x) = \frac{1}{1 + x^2}
分母の微分:
ddx(x)=1\frac{d}{dx} (x) = 1
したがって、
limx0tan1xx=limx011+x21=limx011+x2\lim_{x \to 0} \frac{\tan^{-1} x}{x} = \lim_{x \to 0} \frac{\frac{1}{1 + x^2}}{1} = \lim_{x \to 0} \frac{1}{1 + x^2}
x0x \to 0 のとき、1+x21+02=11 + x^2 \to 1 + 0^2 = 1 であるので、
limx011+x2=11=1\lim_{x \to 0} \frac{1}{1 + x^2} = \frac{1}{1} = 1

3. 最終的な答え

limx0tan1xx=1\lim_{x \to 0} \frac{\tan^{-1} x}{x} = 1

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