放物線 $C_1: y = -x^2 + 2x$ 上の点 $P(a, -a^2 + 2a)$ における接線 $l_1$ の方程式を求め、原点 $O$ における $C_1$ の接線 $l_2$ との交点 $Q$ の座標を求めます。次に、直線 $x = \frac{I}{O}a$、接線 $l_2$ および $C_1$ で囲まれた図形の面積 $S_1$ を求めます。さらに、放物線 $C_2: y = px^2 + qx + r$ が3点 $O, P, Q$ を通るときの $p, q, r$ を求め、このとき $C_1$ と $C_2$ で囲まれた図形の面積 $S_2$ を求めます。最後に、$S_2$ が $S_1$ の何倍になるかを求めます。

解析学微分接線積分面積放物線
2025/6/6

1. 問題の内容

放物線 C1:y=x2+2xC_1: y = -x^2 + 2x 上の点 P(a,a2+2a)P(a, -a^2 + 2a) における接線 l1l_1 の方程式を求め、原点 OO における C1C_1 の接線 l2l_2 との交点 QQ の座標を求めます。次に、直線 x=IOax = \frac{I}{O}a、接線 l2l_2 および C1C_1 で囲まれた図形の面積 S1S_1 を求めます。さらに、放物線 C2:y=px2+qx+rC_2: y = px^2 + qx + r が3点 O,P,QO, P, Q を通るときの p,q,rp, q, r を求め、このとき C1C_1C2C_2 で囲まれた図形の面積 S2S_2 を求めます。最後に、S2S_2S1S_1 の何倍になるかを求めます。

2. 解き方の手順

(1)
まず、C1:y=x2+2xC_1: y = -x^2 + 2x を微分すると、y=2x+2y' = -2x + 2 となります。点 P(a,a2+2a)P(a, -a^2 + 2a) における接線 l1l_1 の傾きは y(a)=2a+2y'(a) = -2a + 2 です。したがって、l1l_1 の方程式は、
y(a2+2a)=(2a+2)(xa)y - (-a^2 + 2a) = (-2a + 2)(x - a)
y=(2a+2)x2a2+2a+a22ay = (-2a + 2)x - 2a^2 + 2a + a^2 - 2a
y=(2a+2)x+a2y = (-2a + 2)x + a^2
よって、ア = 2, イ = 2, ウ = a2a^2 です。
原点 OO における接線 l2l_2 は、x=0x = 0y=2x+2y' = -2x + 2 に代入して、y(0)=2y'(0) = 2 より、y=2xy = 2x となります。
l1l_1l2l_2 の交点 QQ は、
(2a+2)x+a2=2x(-2a + 2)x + a^2 = 2x
(2a)x+a2=0(-2a)x + a^2 = 0
x=a22a=a2x = \frac{a^2}{2a} = \frac{a}{2}
y=2x=2a2=ay = 2x = 2 \cdot \frac{a}{2} = a
よって、Q(a2,a)Q(\frac{a}{2}, a) なので、エ = 1, オ = 2 です。
(2)
直線 x=12ax = \frac{1}{2}a、接線 l2:y=2xl_2: y = 2x および C1:y=x2+2xC_1: y = -x^2 + 2x で囲まれた図形の面積 S1S_1 は、
S1=0a2(x2+2x2x)dx=0a2x2dx=[x33]0a2=a324S_1 = \int_0^{\frac{a}{2}} (-x^2 + 2x - 2x) dx = \int_0^{\frac{a}{2}} -x^2 dx = \left[-\frac{x^3}{3}\right]_0^{\frac{a}{2}} = -\frac{a^3}{24}
面積なので絶対値を取り、
S1=a324S_1 = \frac{a^3}{24}
よって、カ = 3, キク = 24 です。
(3)
C2:y=px2+qx+rC_2: y = px^2 + qx + r が3点 O(0,0),P(a,a2+2a),Q(a2,a)O(0, 0), P(a, -a^2 + 2a), Q(\frac{a}{2}, a) を通るので、
O(0,0)O(0, 0) を通ることから、0=p02+q0+r0 = p \cdot 0^2 + q \cdot 0 + r より、r=0r = 0
P(a,a2+2a)P(a, -a^2 + 2a) を通ることから、a2+2a=pa2+qa-a^2 + 2a = pa^2 + qa
Q(a2,a)Q(\frac{a}{2}, a) を通ることから、a=p(a2)2+q(a2)a = p(\frac{a}{2})^2 + q(\frac{a}{2}) より、a=pa24+qa2a = \frac{pa^2}{4} + \frac{qa}{2}
両辺を aa で割ると、1=pa4+q21 = \frac{pa}{4} + \frac{q}{2} より、q=2pa2q = 2 - \frac{pa}{2}
これを a2+2a=pa2+qa-a^2 + 2a = pa^2 + qa に代入すると、a2+2a=pa2+(2pa2)a=pa2+2apa22-a^2 + 2a = pa^2 + (2 - \frac{pa}{2})a = pa^2 + 2a - \frac{pa^2}{2}
a2=pa2pa22=pa22-a^2 = pa^2 - \frac{pa^2}{2} = \frac{pa^2}{2}
p=2p = -2
q=2pa2=22a2=2+aq = 2 - \frac{pa}{2} = 2 - \frac{-2a}{2} = 2 + a
したがって、p=2p = -2, q=a+2q = a + 2, r=0r = 0 なので、ケコ = -2, サ = 2, シ = 0 です。
C1:y=x2+2xC_1: y = -x^2 + 2xC2:y=2x2+(a+2)xC_2: y = -2x^2 + (a + 2)x で囲まれた図形の面積 S2S_2 は、
S2=0a(x2+2x(2x2+(a+2)x))dx=0a(x2ax)dx=[x33ax22]0a=a33a32=a36S_2 = \int_0^a (-x^2 + 2x - (-2x^2 + (a + 2)x)) dx = \int_0^a (x^2 - ax) dx = \left[\frac{x^3}{3} - \frac{ax^2}{2}\right]_0^a = \frac{a^3}{3} - \frac{a^3}{2} = -\frac{a^3}{6}
面積なので絶対値を取り、
S2=a36S_2 = \frac{a^3}{6}
よって、ス = 3, セ = 6 です。
S2=a36=4a324=4S1S_2 = \frac{a^3}{6} = 4 \cdot \frac{a^3}{24} = 4S_1
したがって、ソ = 4 です。

3. 最終的な答え

ア = 2
イ = 2
ウ = a2a^2
エ = 1
オ = 2
カ = 3
キク = 24
ケコ = -2
サ = 2
シ = 0
ス = 3
セ = 6
ソ = 4

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