(1) 整式 $P(x)$ を $x-a$ で割ったときの余りが $P(a)$ であることを証明する。(剰余の定理) (2) 整式 $P(x)$ を $x-1$ で割ると余りが 2 であり、$x+2$ で割ると余りが 5 であるとき、$P(x)$ を $(x-1)(x+2)$ で割ったときの余りを求める。

代数学整式剰余の定理因数定理多項式の割り算
2025/3/27

1. 問題の内容

(1) 整式 P(x)P(x)xax-a で割ったときの余りが P(a)P(a) であることを証明する。(剰余の定理)
(2) 整式 P(x)P(x)x1x-1 で割ると余りが 2 であり、x+2x+2 で割ると余りが 5 であるとき、P(x)P(x)(x1)(x+2)(x-1)(x+2) で割ったときの余りを求める。

2. 解き方の手順

(1) P(x)P(x)xax-a で割ったときの商を Q(x)Q(x)、余りを RR とすると、
P(x)=(xa)Q(x)+RP(x) = (x-a)Q(x) + R と表せる。
ここで、x=ax = a を代入すると、
P(a)=(aa)Q(a)+R=0Q(a)+R=RP(a) = (a-a)Q(a) + R = 0 \cdot Q(a) + R = R
よって、R=P(a)R = P(a) となる。したがって、余りは P(a)P(a) である。
(2) P(x)P(x)(x1)(x+2)(x-1)(x+2) で割ったときの商を Q(x)Q(x)、余りを ax+bax+b (1次式以下) とすると、
P(x)=(x1)(x+2)Q(x)+ax+bP(x) = (x-1)(x+2)Q(x) + ax + b と表せる。
条件より、P(1)=2P(1) = 2 かつ P(2)=5P(-2) = 5 なので、
P(1)=(11)(1+2)Q(1)+a(1)+b=a+b=2P(1) = (1-1)(1+2)Q(1) + a(1) + b = a + b = 2
P(2)=(21)(2+2)Q(2)+a(2)+b=2a+b=5P(-2) = (-2-1)(-2+2)Q(-2) + a(-2) + b = -2a + b = 5
2つの式を連立して解くと、
a+b=2a + b = 2
2a+b=5-2a + b = 5
上の式から下の式を引くと、
3a=33a = -3
a=1a = -1
a+b=2a + b = 2a=1a = -1 を代入すると、
1+b=2-1 + b = 2
b=3b = 3
したがって、余りは x+3-x + 3 である。

3. 最終的な答え

(1) P(x)=(xa)Q(x)+RP(x) = (x-a)Q(x) + R と表せ、x=ax=aを代入することで、R=P(a)R = P(a) を示せた。
(2) 余りは x+3-x + 3

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