等差数列 $\{a_n\}$ において、$a_2 = 43$、$S_9 = 306$ のとき、以下の問いに答える。 (1) 0 はこの数列の項として存在するか。 (2) 初項から第何項までの和が最大となるか。また、その和を求めよ。 (3) 初項から第25項までの絶対値の和を求めよ。

代数学数列等差数列絶対値最大値
2025/6/7

1. 問題の内容

等差数列 {an}\{a_n\} において、a2=43a_2 = 43S9=306S_9 = 306 のとき、以下の問いに答える。
(1) 0 はこの数列の項として存在するか。
(2) 初項から第何項までの和が最大となるか。また、その和を求めよ。
(3) 初項から第25項までの絶対値の和を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、等差数列の一般項を an=a+(n1)da_n = a + (n-1)d とおく。ここで、aa は初項、dd は公差である。
与えられた条件から、
a2=a+d=43a_2 = a + d = 43 (1)
S9=92(2a+8d)=9(a+4d)=306S_9 = \frac{9}{2}(2a + 8d) = 9(a+4d) = 306 (2)
(2) より、 a+4d=3069=34a+4d = \frac{306}{9} = 34 (3)
(3) - (1) より、3d=3443=93d = 34-43 = -9 なので、d=3d = -3
(1) に代入して、a+(3)=43a + (-3) = 43 より、a=46a = 46
したがって、一般項は an=46+(n1)(3)=463n+3=493na_n = 46 + (n-1)(-3) = 46 - 3n + 3 = 49 - 3n
(1) an=0a_n = 0 となる nn が存在するかを調べる。
493n=049 - 3n = 0 を解くと、3n=493n = 49 より、n=493n = \frac{49}{3}
これは整数ではないので、0 はこの数列の項として存在しない。
(2) 和が最大になるのは、an>0a_n > 0 である最大の nn までの和である。
an=493n>0a_n = 49 - 3n > 0 を解くと、3n<493n < 49 より、n<493=16.333...n < \frac{49}{3} = 16.333...
よって、n=16n=16 のとき an>0a_n > 0 であり、n=17n=17 のとき an<0a_n < 0 となる。
したがって、初項から第 16 項までの和が最大となる。
S16=162(2(46)+15(3))=8(9245)=8(47)=376S_{16} = \frac{16}{2}(2(46) + 15(-3)) = 8(92 - 45) = 8(47) = 376
(3) 初項から第 25 項までの絶対値の和を求める。
an=493na_n = 49 - 3n であるから、a16=493(16)=4948=1a_{16} = 49 - 3(16) = 49 - 48 = 1a17=493(17)=4951=2a_{17} = 49 - 3(17) = 49 - 51 = -2
a25=493(25)=4975=26a_{25} = 49 - 3(25) = 49 - 75 = -26
a1,,a16a_1, \dots, a_{16} は正であり、a17,,a25a_{17}, \dots, a_{25} は負である。
n=125an=n=116ann=1725an\sum_{n=1}^{25} |a_n| = \sum_{n=1}^{16} a_n - \sum_{n=17}^{25} a_n
n=116an=S16=376\sum_{n=1}^{16} a_n = S_{16} = 376
n=125an=S25=252(2(46)+24(3))=252(9272)=252(20)=250\sum_{n=1}^{25} a_n = S_{25} = \frac{25}{2}(2(46) + 24(-3)) = \frac{25}{2}(92 - 72) = \frac{25}{2}(20) = 250
n=1725an=S25S16=250376=126\sum_{n=17}^{25} a_n = S_{25} - S_{16} = 250 - 376 = -126
したがって、n=125an=376(126)=376+126=502\sum_{n=1}^{25} |a_n| = 376 - (-126) = 376 + 126 = 502

3. 最終的な答え

(1) 0 はこの数列の項として存在しない。
(2) 初項から第 16 項までの和が最大であり、その和は 376 である。
(3) 初項から第 25 項までの絶対値の和は 502 である。

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