複素数 $z$ について、次の2つの等式を満たす点 $z$ 全体の集合がどのような図形になるかを求める問題です。 (1) $|z+1| = 2|z-2|$ (2) $|z-2i| = 2|z+i|$

1. 問題の内容

複素数 $z$ について、次の2つの等式を満たす点 $z$ 全体の集合がどのような図形になるかを求める問題です。

(1) $|z+1| = 2|z-2|$

(2) $|z-2i| = 2|z+i|$

2. 解き方の手順

(1) $z = x + yi$ とおきます。ここで $x, y$ は実数です。

$|z+1| = |(x+1) + yi| = \sqrt{(x+1)^2 + y^2}$

$|z-2| = |(x-2) + yi| = \sqrt{(x-2)^2 + y^2}$

よって、与えられた方程式は

$\sqrt{(x+1)^2 + y^2} = 2\sqrt{(x-2)^2 + y^2}$

両辺を2乗すると

$(x+1)^2 + y^2 = 4((x-2)^2 + y^2)$

$x^2 + 2x + 1 + y^2 = 4(x^2 - 4x + 4 + y^2)$

$x^2 + 2x + 1 + y^2 = 4x^2 - 16x + 16 + 4y^2$

$3x^2 - 18x + 3y^2 + 15 = 0$

$x^2 - 6x + y^2 + 5 = 0$

$(x-3)^2 - 9 + y^2 + 5 = 0$

$(x-3)^2 + y^2 = 4 = 2^2$

これは中心 $(3, 0)$, 半径 $2$ の円を表します。

(2) $z = x + yi$ とおきます。ここで $x, y$ は実数です。

$|z-2i| = |x + (y-2)i| = \sqrt{x^2 + (y-2)^2}$

$|z+i| = |x + (y+1)i| = \sqrt{x^2 + (y+1)^2}$

よって、与えられた方程式は

$\sqrt{x^2 + (y-2)^2} = 2\sqrt{x^2 + (y+1)^2}$

両辺を2乗すると

$x^2 + (y-2)^2 = 4(x^2 + (y+1)^2)$

$x^2 + y^2 - 4y + 4 = 4(x^2 + y^2 + 2y + 1)$

$x^2 + y^2 - 4y + 4 = 4x^2 + 4y^2 + 8y + 4$

$3x^2 + 3y^2 + 12y = 0$

$x^2 + y^2 + 4y = 0$

$x^2 + (y+2)^2 - 4 = 0$

$x^2 + (y+2)^2 = 4 = 2^2$

これは中心 $(0, -2)$, 半径 $2$ の円を表します。

3. 最終的な答え

(1) 中心 $(3, 0)$, 半径 $2$ の円

(2) 中心 $(0, -2)$, 半径 $2$ の円