実数 $x$ に関する2つの条件 $p: |x-5| < 2$ と $q: |ax-3| > 2$ が与えられています。ただし、$a$ は正の定数です。 (1) $a=2$ のとき、 $|ax-3| > 2$ を解き、$x$ の範囲を求めます。さらに、$p$ が $q$ であるための必要条件、十分条件のどれに該当するかを判定します。 (2) 条件 $p$ かつ $q$ を満たす $x$ が存在しないような $a$ の値の範囲を求めます。

代数学絶対値不等式必要条件と十分条件範囲
2025/6/7

1. 問題の内容

実数 xx に関する2つの条件 p:x5<2p: |x-5| < 2q:ax3>2q: |ax-3| > 2 が与えられています。ただし、aa は正の定数です。
(1) a=2a=2 のとき、 ax3>2|ax-3| > 2 を解き、xx の範囲を求めます。さらに、ppqq であるための必要条件、十分条件のどれに該当するかを判定します。
(2) 条件 pp かつ qq を満たす xx が存在しないような aa の値の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

まず、x5<2|x-5| < 2 を解きます。
2<x5<2-2 < x-5 < 2
3<x<73 < x < 7
したがって、シ=3=3, ス=7=7
(1) a=2a=2 のとき、2x3>2|2x-3| > 2 を解きます。
2x3>22x-3 > 2 または 2x3<22x-3 < -2
2x>52x > 5 または 2x<12x < 1
x>52x > \frac{5}{2} または x<12x < \frac{1}{2}
したがって、セ=1=1, ソ=2=2, タ=5=5, チ=2=2
つまり、x<12,52<xx < \frac{1}{2}, \frac{5}{2} < x
p:3<x<7p: 3 < x < 7
q:x<12,52<xq: x < \frac{1}{2}, \frac{5}{2} < x
ppqq であるためには、3<x<73 < x < 7 ならば x<12x < \frac{1}{2} または 52<x\frac{5}{2} < x である必要があります。これは成り立ちません。
qqpp であるためには、x<12x < \frac{1}{2} または 52<x\frac{5}{2} < x ならば 3<x<73 < x < 7 である必要があります。これも成り立ちません。
したがって、ppqq であるための必要条件でも十分条件でもありません。
ツの解答は③。
(2) pp かつ qq を満たす xx が存在しないということは、pp の範囲と qq の範囲が重ならないということです。
p:3<x<7p: 3 < x < 7
q:ax3>2q: ax-3 > 2 または ax3<2ax-3 < -2
ax>5ax > 5 または ax<1ax < 1
a>0a > 0 なので、x>5ax > \frac{5}{a} または x<1ax < \frac{1}{a}
ppqq が共通部分を持たない条件を考えます。
(i) 31a3 \ge \frac{1}{a} かつ 75a7 \le \frac{5}{a} のとき、ppqqは共通部分を持ちません。
a13a \ge \frac{1}{3} かつ a57a \le \frac{5}{7}
13a57\frac{1}{3} \le a \le \frac{5}{7}
(ii) 5a7\frac{5}{a} \ge 7 かつ 1a3\frac{1}{a} \le 3 のとき、ppqqは共通部分を持ちません。
a57a \le \frac{5}{7} かつ a13a \ge \frac{1}{3}
13a57\frac{1}{3} \le a \le \frac{5}{7}
以上より、pp かつ qq を満たす xx が存在しないような aa の値の範囲は、
13a57\frac{1}{3} \le a \le \frac{5}{7}
したがって、テ=1=1, ト=3=3, ナ=5=5, ニ=7=7

3. 最終的な答え

シ: 3
ス: 7
セ: 1
ソ: 2
タ: 5
チ: 2
ツ: 3
テ: 1
ト: 3
ナ: 5
ニ: 7
したがって、
3<x<73 < x < 7
x<12x < \frac{1}{2} または 52<x\frac{5}{2} < x
ppqq であるための必要条件でも十分条件でもない
13a57\frac{1}{3} \le a \le \frac{5}{7}

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