平行四辺形ABCDにおいて、対角線ACを2:1に内分する点をP、辺CDの中点をQとする。$\vec{BA} = \vec{a}$, $\vec{BC} = \vec{b}$とするとき、3点B, P, Qが一直線上にあることを証明する。

幾何学ベクトル平行四辺形内分点一次独立
2025/6/7

1. 問題の内容

平行四辺形ABCDにおいて、対角線ACを2:1に内分する点をP、辺CDの中点をQとする。BA=a\vec{BA} = \vec{a}, BC=b\vec{BC} = \vec{b}とするとき、3点B, P, Qが一直線上にあることを証明する。

2. 解き方の手順

まず、BP\vec{BP}BQ\vec{BQ}a\vec{a}b\vec{b}を用いて表す。
点Pは線分ACを2:1に内分するので、AP=23AC\vec{AP} = \frac{2}{3}\vec{AC}である。
AC=AB+BC=a+b\vec{AC} = \vec{AB} + \vec{BC} = -\vec{a} + \vec{b}なので、
AP=23(a+b)\vec{AP} = \frac{2}{3}(-\vec{a} + \vec{b})となる。
したがって、
BP=BA+AP=a+23(a+b)=a23a+23b=13a+23b\vec{BP} = \vec{BA} + \vec{AP} = \vec{a} + \frac{2}{3}(-\vec{a} + \vec{b}) = \vec{a} - \frac{2}{3}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b} = \frac{1}{3}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b}
BP=13a+23b\vec{BP} = \frac{1}{3}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b} ...(1)
次に、点Qは辺CDの中点なので、CQ=12CD=12BA=12a\vec{CQ} = \frac{1}{2}\vec{CD} = \frac{1}{2}\vec{BA} = \frac{1}{2}\vec{a}となる。
よって、
BQ=BC+CQ=b+12a=12a+b\vec{BQ} = \vec{BC} + \vec{CQ} = \vec{b} + \frac{1}{2}\vec{a} = \frac{1}{2}\vec{a} + \vec{b}
BQ=12a+b\vec{BQ} = \frac{1}{2}\vec{a} + \vec{b} ...(2)
ここで、BQ=kBP\vec{BQ} = k\vec{BP}となるような実数kが存在することを示す。
(1)よりBP=13a+23b\vec{BP} = \frac{1}{3}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b}なので、
kBP=k(13a+23b)=k3a+2k3bk\vec{BP} = k(\frac{1}{3}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b}) = \frac{k}{3}\vec{a} + \frac{2k}{3}\vec{b}となる。
これがBQ=12a+b\vec{BQ} = \frac{1}{2}\vec{a} + \vec{b}と等しくなるためには、
k3=12\frac{k}{3} = \frac{1}{2} かつ 2k3=1\frac{2k}{3} = 1が必要である。
k3=12\frac{k}{3} = \frac{1}{2}よりk=32k = \frac{3}{2}であり、
2k3=1\frac{2k}{3} = 1よりk=32k = \frac{3}{2}である。
したがって、k=32k = \frac{3}{2}のとき、BQ=32BP\vec{BQ} = \frac{3}{2}\vec{BP}となる。
これは、BQ\vec{BQ}BP\vec{BP}が平行であることを意味し、かつ点Bを共有するので、3点B, P, Qは一直線上にある。

3. 最終的な答え

3点B, P, Qは一直線上にある。

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